舩越 貴之 & MEGURO Stamina K1(2015.12.27) |

Q1:バイクに乗ろうと思ったキッカケっていうか、影響受けたモノは?
Q2:「バイクってサイコー!」って思った時。
Q3:史上最悪の出来事は?
★ 1 ★
戦前〜戦中にハーレー、陸王、インディアンという世界3大Vツインを乗り継いだ祖父が、晩年「単車は楽しかったなぁ……」と、ことあるごとに言っていたのが原体験。
なお、別に祖父はお金持ちだったわけではなく、北海道の原野では「馬のいっこ上ぐらいの乗り物が単車だった」模様(四輪はまだ周りになかった……?)
★ 2 ★
それまで変なスクーターとかばっかり乗ってて、教習所で初めて大型二輪にまたがった瞬間、サイズ・トルク・景色、その他いままで感じていたすべての違和感がなくなって「ああコレだ……最初から大きいのに乗れば良かったんだ……」と心の底から思った時(ちなみにその教習の日は土砂降りで、そのままいきなり違和感なくスラロームでコケた)
メグロを手に入れてからは、キック一発でエンジンが掛かった日はいつでも幸せです……Simple life。
★ 3 ★
VESPAで走っていたら後輪がいきなり外れて地面に着地し、246の路上で滑走するおまるに座っているみたいになったこと。しかも後輪が見つからなくて死ぬほど探したら、おまるの中にスッポリはまり込んでいるのを発見。
メグロを手に入れてからは、出先でぷんすかエンストした日はいつでも最悪です……Simple life……。
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フナコシさんの地元には知り合いのデザイナー女史が住んでいる。
今は一緒に仕事してないけど月イチで彼女の仕事場に通っていた頃は、打ち合わせ後によく魚屋に行っていた。
魚屋は公式的には駅から歩いて7分。
彼女の仕事場は駅を境に魚屋の反対方向にあって、駅までだいたい10分ってとこだろうか。
要は魚屋行きたいけど遠いし歩くのかったりーから、「クルマで来たの? じゃ魚屋まで乗せてってよ〜(必然的に帰りは送ることになる)」という、早い話がアッシーくん(1990年度の流行語大賞の新語部門・表現賞)なわけだが、肉屋とか八百屋なら適当に断るにしても「魚屋に行こう」って誘われたら断る理由がない。
実際行ったらそんなに安いわけじゃないけど活気があっていい感じだった。
なのでそれ以降は打ち合わせ後の魚屋ツアーがささやかな楽しみだったんだけど、ある時、わーい。殻付きの牡蠣。食いてー。即買い!と買って帰ったら、喜ぶと思った嫁さんが「どうするのこれ。どうやって開けるの?」と不機嫌になり、「じゃあいいよ。俺に貸せ!」つって包丁の先っちょかなんかで強引にこじ開けたはいいけど身が予想以上にちっちゃくて味もイマイチで切ない思いをしたあたりから、ここじゃなくてもいっか。俺には北部市場があるじゃん。と行かなくなった。
フナコシさんの撮影日、久しぶりにその魚屋の前を通った。
年内最終営業って感じだろうか。
日曜日だけどお店は開いていて、わさび味の昆布の佃煮だけ買おうと思ったけど正月準備の買い出し客で激混みしているのでスルーし、246に出た。
首都高沿いの歩道はどこもかしこも日当りが悪いのでロケハンも早足になる。
ちょいちょい手ぬぐいで鼻水を拭きながら下り方面をひと通り歩き、横断歩道を渡って渋谷方面に向かう。
にしても、さみーよー。
暖を取りたいよ暖を。
おぅ?
ここしかねえ!
たぶん都内の246沿いだと唯一な感じで駐車場があるコンビニ。
細長いラインだけど駐車場の一部には太陽の光が降り注いでいる。
つかあれメグロじゃね?
フナコシさんには「ロケハンして場所を決めたら電話するんでご自宅でお待ちくださいまし」つってあったんだけどメグロじゃね?
「フナコシさん!」
たぶんこの人で間違いなさげな人がタバコを吸っていたので声をかけたらフナコシさんだった。
「電話もらってからエンジンかかんないとかアレなんで出てきちゃいました。たぶんこのへんかなーって」
素晴らしい。
んでもちょいとお待ちください。
もうひと回りしてきますんで。
結局日当りゼロ地点で撮ることにしてコンビニに戻り、あー、飲みたかった、温かい缶コーヒー。
最近バイク屋さんで、いきなりYZF-R1Mとか、KSR110からH2Rに乗り換えたとか「初めてのビッグバイクがそれなんか!」っつー威勢がいいオニイちゃんの話を聞いて、スゲ〜なあ。時代だなあ。若者ってCBR250RRのことをニダボ、400RRはヨンダボっつーけど1000RRはセンダボって言うよなあ。Rはどこいった? どっちかっつったら優先すべきはRだろ。と思ったんだけど、初めてのビッグバイクがメグロっつーフナコシさんもブッちぎってるなあ。
日陰での鼻水撮影を終えてフナコシさんを見送り、渋谷に向かって空気が冷えきった歩道を歩き出した。
ん? ここ斜めに入れば駅まで近道っぽい。
つって適当に曲がったら魚屋の裏に出た。
道ばたに「新巻鮭」と書かれた発砲スチロールの箱が山積みされていて、んあ〜。欲し〜食いて〜新巻鮭こそ魚のキング。ってグラグラきたけど、俺には北部市場があるじゃん。と思い直しておとなしく帰りました。
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アメリカの払い下げパトカーから4tクレーン車までクルマの旧車も好きなフナコシさんのブログはコチラ。
『DOUBLE-CLUTCHNET』(http://www.double-clutch.net)
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