第17号進捗状況【コジュロー】 |

大中小合わせると20〜30本はいるだろう。
夏頃からその中の1本の中の1本の枝を見守っていた。
これから開くであろう葉っぱが扇子をたたんだ時みたくぴしーっと閉じていてカッコいい。
コジュローと名づけた。
遠征に出てる時と雨の日以外、ほぼ毎日散歩終わりでコジュローをさわっていた。
ちっこいけど枝はガチガチに固い。
神社を掃除している大先輩によると、昔はビニールハウスの骨組みに使っていたそうだ。
剪定され、林の中に山積みになっているシュロの枝を見るといつも、あの枝は武器になる。凶器になる。殺すまではいかなくても敵にかなりのダメージを負わせることができる。と思って、血まみれになった枝を想像する。
観察をはじめてからのコジュローは、成長することもなく閉じたままだった。
大きく変化したのは東北遠征から帰ってきた次の日だから先週の水曜日。
なんとコジュローが所属するシュロの木ごと消えてしまったのだ。
わーーーーーーーっ!
神社を掃除している大先輩に事情を説明すると、なんだー。言ってくれたら切らなかったのにー。的に遺体が安置されている林の中に案内してくれた。
「これですね」
すぐに本体は見つかった。
でも枝が切られていてコジュローがいない。
わーーーーーーーっ!
神社を掃除している大先輩に事情を説明すると、葉が出て、少し伸びたところで切り落とすとコジュローのようなカタチになるのではないか?とのことで、抜かれた本体を植え直してくれた。
また会えるかな、コジュロー。