2017年 10月 07日
更新後記 VOL.144 |
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東北ツアーの中盤、岩手県一関市に住んでいるコンノ(※小学校の同級生)の家に泊めてもらった。
「家飲みでいい?」っつーんで、全然いいよ。って流れから何度かメールでのヤリトリ。
「近くにいい温泉あるから行く?」
行こっか。
「オサム(※一関まで1時間くらいのところに住んでいる幼稚園からの友達。よく2人で山の中に捨ててあるエロ本を見た)も来るよ」
マジで!?
「ビール、焼酎(麦・芋)、ウイスキーはあるよ」
十分でしょ。
「なんか食べたいものある?」
何その数年ぶりに実家に帰ってくる息子を待ってるお母さんみたいな質問。
うれしいけど。
甘えるけど。
と、薄いハムカツ、ガリッてこないメンチカツ、秋刀魚の刺身、新巻鮭の4品をリクエストした。
朝から花巻、水沢、一関と岩手県内を南下しながら5名様の取材を終えた頃には日も暮れていた。
ほぼ予定通りにコンノの家に到着して3人で温泉に向かう道すがら、コンノが言った。
「メンチはあったけど、秋刀魚の刺身が見つからなくてさ、スーパー4軒回ったよ。最後の一軒でやっと買えたけど」
そこまでしてくれたんだ?
ありがとう!
「新巻はなかった」
まあ時期的にねえ。
「ハムカツも売ってなかった」
えーーーーーっ!
新幹線が止まるビッグシティなのに(※宮古比)ハムカツ1枚売ってないのかよ!
禁止なの?
ハムカツ厳禁なの一関は?
だったらハム買ってきて揚げろよ!
って分かるように書いたけど実際は宮古弁で悪態をついていると温泉に着いた。
<早送り>
「ほらっ!」
温泉から上がり、家に戻るとコンノが冷蔵庫を開けた。
そこには季節限定だっけなんだっけ。とにかく一番搾りの都道府県バージョンが1段2段3段とギッシリ並んでいた。
俺が一番搾り派だと知ってるがゆえのおもてなしである。
でもさ、コンノ。
最近一番搾りが新しくなったじゃん。
あれ、好きじゃないのよね。
なんか緑っぽい味がして。
だから俺、一番搾りやめてサッポロ黒ラベルにしたの。
なんてことは言わずに乾杯する。
<早送り>
次の日はそこそこ早起きして仙台に行かなくちゃだったので、俺は焼酎にもウイスキーにも手を出さず、途中から芋焼酎に切り替えたコンノのペースがやたら早いことに気づくくらい割と冷静にひたすらビールを飲んでいた。
垂れ流されていた『ブラタモリ』が終わった頃、立ち上がったコンノは部屋の片隅でごそごそした後、満を持した顔で「ほらっ!」と1枚のDVDを差し出した。
大相撲名力士風雲録 第2号 千代の富士・名勝負コレクション。
おーっ!
メンチがイマイチかつ胃が小さい俺でも物足りないサイズだったことを忘れさせてくれる最強のツマミじゃん!
「ヒロヤ(※同級生内での俺のあだ名)と一緒に見ようと思って取っといたんだから!」
俺のことが好きなのか?
俺も君のことが好きだよ。
で、その肝心の内容はというと、中途半端に雅な感じのBGMをバックに「この一番に勝ち、千代の富士は30回目の優勝を決めました」的な取組がえんえん続くだけで、ボーナストラック的に録り下ろした関係者の証言とか貴重なインタヴューとかは一切ないシンプルっちゃシンプル、噓偽りナシっちゃ噓偽りナシ、安直っちゃ安直な作品でした。
レディース & ジェントルメン & ザス!
いつも。
ときどき。
今日初めて。
すべてひっくるめて、読んでいただきありがとうございます。
千代の富士のDVDは借りてきました。100%借りパクになるでしょう。(総合司会・坂下 浩康)
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東北ツアーの中盤、岩手県一関市に住んでいるコンノ(※小学校の同級生)の家に泊めてもらった。
「家飲みでいい?」っつーんで、全然いいよ。って流れから何度かメールでのヤリトリ。
「近くにいい温泉あるから行く?」
行こっか。
「オサム(※一関まで1時間くらいのところに住んでいる幼稚園からの友達。よく2人で山の中に捨ててあるエロ本を見た)も来るよ」
マジで!?
「ビール、焼酎(麦・芋)、ウイスキーはあるよ」
十分でしょ。
「なんか食べたいものある?」
何その数年ぶりに実家に帰ってくる息子を待ってるお母さんみたいな質問。
うれしいけど。
甘えるけど。
と、薄いハムカツ、ガリッてこないメンチカツ、秋刀魚の刺身、新巻鮭の4品をリクエストした。
朝から花巻、水沢、一関と岩手県内を南下しながら5名様の取材を終えた頃には日も暮れていた。
ほぼ予定通りにコンノの家に到着して3人で温泉に向かう道すがら、コンノが言った。
「メンチはあったけど、秋刀魚の刺身が見つからなくてさ、スーパー4軒回ったよ。最後の一軒でやっと買えたけど」
そこまでしてくれたんだ?
ありがとう!
「新巻はなかった」
まあ時期的にねえ。
「ハムカツも売ってなかった」
えーーーーーっ!
新幹線が止まるビッグシティなのに(※宮古比)ハムカツ1枚売ってないのかよ!
禁止なの?
ハムカツ厳禁なの一関は?
だったらハム買ってきて揚げろよ!
って分かるように書いたけど実際は宮古弁で悪態をついていると温泉に着いた。
<早送り>
「ほらっ!」
温泉から上がり、家に戻るとコンノが冷蔵庫を開けた。
そこには季節限定だっけなんだっけ。とにかく一番搾りの都道府県バージョンが1段2段3段とギッシリ並んでいた。
俺が一番搾り派だと知ってるがゆえのおもてなしである。
でもさ、コンノ。
最近一番搾りが新しくなったじゃん。
あれ、好きじゃないのよね。
なんか緑っぽい味がして。
だから俺、一番搾りやめてサッポロ黒ラベルにしたの。
なんてことは言わずに乾杯する。
<早送り>
次の日はそこそこ早起きして仙台に行かなくちゃだったので、俺は焼酎にもウイスキーにも手を出さず、途中から芋焼酎に切り替えたコンノのペースがやたら早いことに気づくくらい割と冷静にひたすらビールを飲んでいた。
垂れ流されていた『ブラタモリ』が終わった頃、立ち上がったコンノは部屋の片隅でごそごそした後、満を持した顔で「ほらっ!」と1枚のDVDを差し出した。
大相撲名力士風雲録 第2号 千代の富士・名勝負コレクション。
おーっ!
メンチがイマイチかつ胃が小さい俺でも物足りないサイズだったことを忘れさせてくれる最強のツマミじゃん!
「ヒロヤ(※同級生内での俺のあだ名)と一緒に見ようと思って取っといたんだから!」
俺のことが好きなのか?
俺も君のことが好きだよ。
で、その肝心の内容はというと、中途半端に雅な感じのBGMをバックに「この一番に勝ち、千代の富士は30回目の優勝を決めました」的な取組がえんえん続くだけで、ボーナストラック的に録り下ろした関係者の証言とか貴重なインタヴューとかは一切ないシンプルっちゃシンプル、噓偽りナシっちゃ噓偽りナシ、安直っちゃ安直な作品でした。
レディース & ジェントルメン & ザス!
いつも。
ときどき。
今日初めて。
すべてひっくるめて、読んでいただきありがとうございます。
千代の富士のDVDは借りてきました。100%借りパクになるでしょう。(総合司会・坂下 浩康)
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by hoya3104
| 2017-10-07 09:00
| 更新後記
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