2017年 06月 24日
君はバイクに乗るだろう VOL.141 |
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ムービーで使いたいので(http://www.fcls-official.com)。
という某所からの依頼を受け、大門さん(http://youwbike.exblog.jp/27822052/)にアメ車を手配していただいた。
大門さんが運転するエルカミーノで現場に向かう。
ゲルゲルゲルゥ〜!
アメ車の横に乗るのは人生で3度目だ(アメリカで乗ったのは除く)。
50年生きてきてたった3回しかないんだから、「アメ車の横に乗る」略してアメ横は俺にとってプレミアムな出来事だ。
過去2回のアメ横にもそれぞれ強烈な思い出がある。
1回目は20年ちょっと前、バイク雑誌の最下層編集部員だった時のこと。
所属していた編集プロダクションは四輪雑誌も手がけていたので、ある日、「アメ車の撮影をするからヒマなやつは手伝え」かなんか先輩に言われて断れず、つか「アメ車に乗れるよ」「わ〜い」と二つ返事でついていった。
四輪ジャーナリスト等が運転する3、4台のアメ車にカメラマン、担当の先輩編集者、俺を含めて数名の締め切り明けまたは単に遊びたいだけのバイク雑誌編集部員数名が分乗して出発した。
俺が乗ったのは、当時BGで活躍していたZ2馬鹿・大庭さんが運転するカマロだったと思う。
ド快晴のアメ車日和だし運転しなくていいし(つか出来ない)、担当じゃないから撮影の手伝いだけやりゃいいし……ってのを抜きにしても、追い越したり並んだりゲルゲルゲルゲル鳴ってる中にいるだけで単純に楽しくて、俺は助手席ではしゃぎ倒していた。
Tシャツの袖をまくった。
サングラスをかけた。
コーラも飲んだかもしれない。
ラジオもかけたかな、毒蝮三太夫とか。
箱根に着き、「このあたりで走りの写真を撮ろう」と撮影部隊は緩い左カーブの道ばたに停まった。
ゲルゲル音が消えて、一瞬の静寂。
森の音がする。
鳥の声。
風に揺れる木々のさわさわ。
そこに先輩がショートホープに火をつけるジッポの音とかカメラマンがカメラにデカいレンズを装着する音とかが混じる中、異形のリズムが聞こえてきた。
ズン。
ズンドコズン。
ズン。
ズンドコズン。
どこからともなく重低音。
でも撮影部隊の他に停まっているクルマは見当たらない。
爆音で音楽を流しながら走ってる遊び人のオープンカーが近づいたり遠ざかったりしている気配もない。
っかしいなあ。
どこだよ?
ズン。
ズンドコズン。
それは無機質で、冷酷で、地獄の底から響き渡ってくるような……ん? 底?
底だよ!
撮影部隊が一斉にカーブの内側を覗き込むと、いやマジか!
そこには木や雑草をなぎ倒して転落した1台のクルマが緑の中に突き刺さっていた。
このズンドコはあのクルマからだ!
不法に崖下に捨てられて数年経った廃車体とは違い、落ちたてのクルマはスゴいインパクトがあるっつーか大事故じゃんこれ。
おーーーーーいっ!
大ジョブかーーーーっ!
みんなが叫んだ。
すると女の人の声が返ってきた。
たす……助けて〜。
携帯はなかったよなあ。
PHSはあったかなあ。
誰かがアメ車飛ばして電話しに行ったのかもしれない。
とにかくみんなで「頑張れ〜」とか「もうすぐ救急車が来るから!」とか叫んでるうちにパトカーが到着したので撮影に戻ったんだけど、助かったんだろうかあのクルマの人。
レディース & ジェントルメン & ザス!
いつも。
ときどき。
今日初めて。
すべてひっくるめて、読んでいただきありがとうございます。
3回目のアメ横も楽しかったっす。(総合司会・坂下 浩康)
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ムービーで使いたいので(http://www.fcls-official.com)。
という某所からの依頼を受け、大門さん(http://youwbike.exblog.jp/27822052/)にアメ車を手配していただいた。
大門さんが運転するエルカミーノで現場に向かう。
ゲルゲルゲルゥ〜!
アメ車の横に乗るのは人生で3度目だ(アメリカで乗ったのは除く)。
50年生きてきてたった3回しかないんだから、「アメ車の横に乗る」略してアメ横は俺にとってプレミアムな出来事だ。
過去2回のアメ横にもそれぞれ強烈な思い出がある。
1回目は20年ちょっと前、バイク雑誌の最下層編集部員だった時のこと。
所属していた編集プロダクションは四輪雑誌も手がけていたので、ある日、「アメ車の撮影をするからヒマなやつは手伝え」かなんか先輩に言われて断れず、つか「アメ車に乗れるよ」「わ〜い」と二つ返事でついていった。
四輪ジャーナリスト等が運転する3、4台のアメ車にカメラマン、担当の先輩編集者、俺を含めて数名の締め切り明けまたは単に遊びたいだけのバイク雑誌編集部員数名が分乗して出発した。
俺が乗ったのは、当時BGで活躍していたZ2馬鹿・大庭さんが運転するカマロだったと思う。
ド快晴のアメ車日和だし運転しなくていいし(つか出来ない)、担当じゃないから撮影の手伝いだけやりゃいいし……ってのを抜きにしても、追い越したり並んだりゲルゲルゲルゲル鳴ってる中にいるだけで単純に楽しくて、俺は助手席ではしゃぎ倒していた。
Tシャツの袖をまくった。
サングラスをかけた。
コーラも飲んだかもしれない。
ラジオもかけたかな、毒蝮三太夫とか。
箱根に着き、「このあたりで走りの写真を撮ろう」と撮影部隊は緩い左カーブの道ばたに停まった。
ゲルゲル音が消えて、一瞬の静寂。
森の音がする。
鳥の声。
風に揺れる木々のさわさわ。
そこに先輩がショートホープに火をつけるジッポの音とかカメラマンがカメラにデカいレンズを装着する音とかが混じる中、異形のリズムが聞こえてきた。
ズン。
ズンドコズン。
ズン。
ズンドコズン。
どこからともなく重低音。
でも撮影部隊の他に停まっているクルマは見当たらない。
爆音で音楽を流しながら走ってる遊び人のオープンカーが近づいたり遠ざかったりしている気配もない。
っかしいなあ。
どこだよ?
ズン。
ズンドコズン。
それは無機質で、冷酷で、地獄の底から響き渡ってくるような……ん? 底?
底だよ!
撮影部隊が一斉にカーブの内側を覗き込むと、いやマジか!
そこには木や雑草をなぎ倒して転落した1台のクルマが緑の中に突き刺さっていた。
このズンドコはあのクルマからだ!
不法に崖下に捨てられて数年経った廃車体とは違い、落ちたてのクルマはスゴいインパクトがあるっつーか大事故じゃんこれ。
おーーーーーいっ!
大ジョブかーーーーっ!
みんなが叫んだ。
すると女の人の声が返ってきた。
たす……助けて〜。
携帯はなかったよなあ。
PHSはあったかなあ。
誰かがアメ車飛ばして電話しに行ったのかもしれない。
とにかくみんなで「頑張れ〜」とか「もうすぐ救急車が来るから!」とか叫んでるうちにパトカーが到着したので撮影に戻ったんだけど、助かったんだろうかあのクルマの人。
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いつも。
ときどき。
今日初めて。
すべてひっくるめて、読んでいただきありがとうございます。
3回目のアメ横も楽しかったっす。(総合司会・坂下 浩康)
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by hoya3104
| 2017-06-24 09:00
| バイク面(COVERS)
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