井上 彰之 & BMW R100RS(2016.12.17) |

Q1:バイクに乗ろうと思ったキッカケっていうか、影響受けたモノは?
Q2:「バイクってサイコー!」って思った時。
Q3:史上最悪の出来事は?
★ 1 ★
バイクへの憧れは小学生の頃からあり、映画少年だったのでターミネーター、マッドマックス、ブラックレインなどアクション映画に出てくるバイクに釘付けでした。
地元は鹿児島のド田舎。
最寄駅ナシでバスが1時間に1本という、最低でも原付がなければ生きていけないようなところだったので、16歳になるのが待ち遠しかったです。
★ 2 ★
原付免許を取ってYAMAHA TZR50Rに乗った時。
なんでも初体験って最高ですが、あんなに興奮したのは後にも先にもありません。
移動手段がないと自宅に軟禁状態だったので、本当に自由になれた気がしてヘルメットの中でずーっとニヤニヤしてました。
★ 3 ★
バイク通学中、急に飛び出してきた同級生を避けたら校門脇の用水路にバイクごと落ちました。
ちょうど登校時間だったので大勢に見られて恥ずかしいし、痛いし、先生は来るし怒られるしで最悪でした。
カウルが割れ、冷却水が漏れてバイクも大損害。
夏休みのバイト代が全て消えました。
合計10回の交通事故(過失0ですよ!)
乗っているバイクをひと通りカスタムし終わるたび、なぜか事故に遭って買い換えてます。
今のR100RSも、トライアンフ・ボンネビルに乗っていた時、信号待ちで追突された事故からの乗り換え(相手は85歳の医者。逃走したので追いかけて捕まえました)
毎回思いますが、本当に事故は二度とゴメンです。
★ ★ ★
3号の発売日は(本屋さんには置いてないけど永遠に発売中)12月16日だった。
井上君と会ったのは17日。
発売日の次の日から取材を再開する。
いいじゃん。
真面目な感じじゃん。
ま、でも、入稿の締め切りは12月5日だったから10日間遊んでるっちゃ遊んでるんだけどね。
遊んでたっつーかロスですよ。
『あまちゃん』終わっちゃった〜、あまロス。的に言えば編集ロス。
締め切りの日は印刷会社の担当氏が18時に会社までデータを取りに来てくれることになっていた。
記事ページは完成しているのであとはディスクに焼くだけってことで13時半、俺は表紙回りのデータを受け取りにデザイナー・山本女史の事務所に向かった。
最終チェック。
この写真もっとデカくして。
こっちに移動。
差し替えて。
「これグレー? 地味だなあ」「銀にする?」「銀いいじゃん」
「こっちの書体がいいな〜」「そう思ったんだけどね」「変えよう」「あ! このフォント、このパソコンに入ってない! ここだけ家で作ったんだ……1回戻ってアウトラインかけたやつ、メールで送る!」
山本女史はすぐにチャリンコで自宅のある方南町に向かった(from 代々木上原)
残ったアシスタントのユキノさんと俺はさらに作業を進めたわけだが、あ〜い。よ〜っし!……と決まったのは18時。
やべえ! もう行くわ!
事務所を出ようとわしゃわしゃ準備していると山本女史は、不動産屋が置いていったというお米2キロと自身が手がけた某バンドの写真集を「はいお土産」と余裕の笑顔で渡してきたので一拍置けたというか少し落ち着いた。
ほんじゃねー。お疲れ〜。
社用車スペイシーで会社に戻ると、印刷会社の担当・木俣さんが待っていてくれたので、すすすす、すんません。出来ました〜。と封筒を渡すと、なんと、記事のデータがまだディスクに焼けてないというではないか。捕鯨〜。
結局、木俣さんには表紙回りのデータだけ渡して残りは日本橋小伝馬町の印刷所に届けることになった。
客待ちおよび発進のタクシーだらけの銀座をむちゃくちゃ気を使いながら抜けて小伝馬町に着いたのは21時くらい。
印刷所の事務所は6階建てのビルに6階にあった。
エントランスの照明は落とされていて、明かりが点いているのは6階だけ。
電話をかけると静まり返ったビルから木俣さんが出てきた。
遅くまでスンマセン。
よろしくお願いします。
データを受け取り、この先の段取りを確認すると、木俣さんは戻っていった。
メットをかぶって社用車にまたがると、薄暗い1階フロアを小走りで移動する木俣さんが見えた。
あ。いいな、小走り。
夜の小走りってちょっとキュンとくるな。
木俣さんの小走りを見届けて、託したなと。
終わったな、と。
この瞬間に限っては「誤植ないよな……」とか「ちゃんと色が出るかな……」とか全然ない。
晴れ晴れしてる。
帰るよって電話したら嫁さんが荒巻鮭を焼いてくれるっていうからさらに晴れ晴れして、内堀通りから246入って渋谷から川崎の田舎までがスッカスカでスゲー楽しくて晴れ晴れして……からの編集ロス。からの撮影再開で井上君。
井上とは10月末にイベントで会ったんだけど、そのとき話してくれたことが『OutLoud motorcycle』(http://outloud-moto.com)ってカタチになって動き出していた。
俺もロスロス言ってる場合じゃないっすね。
★ ★ ★
