更新後記 VOL.113 |






冬でござぁすなあ。
冬になると、これは川崎の田舎だけなのか関東近郊全般的にそうなのかは分かんないんだけど灯油の販売車が来るのよね、オルゴール調の『月の砂漠』を流しながら。
テレレ(つきの)
テレレレ(さばくを)
テレ(はる)
テレレ(ばると)
乾き切った砂漠をえんえん、人間とか荷物とか運びながら歩き続けても平気なんだから、ラクダのコブの中は風邪をひいた時にお母ちゃんが用意してくれた茶色いゴム製の氷枕みたいな感じになっていて水が蓄えられている。
命の水。
荒涼の大地を生き抜くための進化。
生まれ変わったら是非ラクダになりたい。
と思うほどでもなかったけど、ラクダってスゴい。
と、子供の頃は思ってたけど、コブの中に詰まっているのは水じゃなくて脂肪なんだ。脂肪かよ。と、大人になると知るわけだ。
でも灯油販売車が『月の砂漠』をテーマソングにしているのは、コブの中では命の水が揺れているイメージからだと思うっつーか、そういうことに俺はしてる。
なぜか嫁さんはオルゴール調の『月の砂漠』が聞こえてくると「怖い……」つーけど。
レディース & ジェントルメン & ザス!
いつも。
ときどき。
今日初めて。
すべてひっくるめて、読んでいただきありがとうございます。
三陸の田舎町には走ってなかったな、月の砂漠の灯油販売車って。(総合司会・坂下 浩康)
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