中島 優 & kawasaki W2SS(2013 0918) |
Q1:バイクに乗ろうと思ったキッカケっていうか、影響受けたモノは?
Q2:「バイクってサイコー!」って思った時。
Q3:史上最悪の出来事は?
★ 1 ★
乗り始めたのは高1の時、原チャリからです。
先輩達が乗っていたホーク2とかGL、FX、XJといったデカいバイクには漠然と憧れがありましたね。
それから卒業して専門学校1年の時、FXに乗ってるヤツに出会いました。
ある日突然、ソイツから「個人売買でスゲえバイク買ったから見にこい!」という電話があって見に行ったら、そこにあったのはボロボロのカワサキ。
当時は歴史に埋没していたW1SAでした。
バイク雑誌にも中古車雑誌にも出てなかったから全然知らなかった。
でもソイツがキックを2、3回踏み下ろし、その咆哮が鳴り響いた瞬間にヤラレてしまいました。
その後、ソイツが1冊の小説を貸してくれました。
『彼のオートバイ、彼女の島』です!
それからですね。
片岡義雄を読みあさり、W3から始まってダブルばっかり乗り継いで、今です。
他に乗りたいバイクもないし、やっぱりダブルが最高。
もっとコイツの調子を引き出せる整備力を身に付けたいっすね!
★ 2 ★
SRに乗っていた二十歳の頃。
日本一周の途中、紀伊半島は鳥羽のパールロード。
カーブを抜けた瞬間、夏の強い日差しを浴びる紺碧の太平洋を見た瞬間……ヘルメットの中で「わぁお!!」と叫んでしまいました。
ありがちですかね。
ははははは。
渥美半島の海岸でキャンプをしてる時、浜辺に落ちていた流木で盛大な焚き火をしていたら、地元のオヤジがジープで近づいてきて、「アンちゃん! これ全部燃やしたのか!」とご立腹の様子。
聞けばオヤジは民芸品を作るために流木を集めていたそうで、一応謝っておきました。
夜も深まり、1人で月を見ながら酒を呑んでいると、さっきのオヤジが今度は娘を連れてやってきた。
手には差し入れのメロンが!
この時は涙が出るほどうれしかったですね!!
でも親父が一言。
「メロンは食っていいが、娘は食わせん!」
★ 3 ★
同じく日本一周中の能登半島でキャブが詰まり、エンジンが掛からなくなってしまいました。
この時はバイクに関するメンテナンス知識があまりなく、山の中を20キロも押すハメに……。
やっと見つけた自転車屋に入ると奥さんが出てきて、旦那は釣りに行ってて夕方まで帰ってこないとのこと。
それから旦那を待つこと4時間。
帰ってきた旦那に修理してもらいましたが、その手際の良さに感動しました。
この時からですかね、修理に興味を持ったのは。
★ ★ ★
中島さんに会うのは10ヶ月ぶりだ。
去年の12月、同じくW2SSに乗る奥様の麻紀さん(http://youwbike.exblog.jp/18346347/)と一緒に撮りましょうということになり、撮影日。
「これから向かいま〜す」「了解で〜す」かなんかヤリトリしながら現場に着いて待っていると、おー来た来た。
でも1台。
その後ろの黒くて平べったいアメ車は誰?
中島さん?
ダブルはどうした!?
「さっきキックしたらスプリングが折れちゃったみたいでエンジン掛けられないんすわ〜」
というわけで中島さんは保護者的な感じで撮影に立ち会うことになったのだが、やっぱこの人も高い……。
俺は中島さんの妖度の高さを感じていた。
妖度、つまり妖怪度数。
これはまず、中島さんを紹介してくれた須賀さん(http://youwbike.exblog.jp/18162745/)がほぼMAXなのだが、2人の出会いは10数年前。
旅の途中、九州行きのフェリー乗り場で須賀さんが声を掛けたのがキッカケだ。
と聞くと須賀さんが積極的にアプローチした感じだが一概にそうは言えない。
妖度の高い人間には、「ギャオスがいる!」と感じたら地球の裏側の海の底で寝てても飛び起きて飛んでくるガメラみたいな習性があり、得てして呼び寄せ合うものなのである。
妖怪だもの。
月日は流れ、俺はあの日と同じ公園にやって来た。
春のセンバツで負けたけど夏の甲子園にも連続出場を果たした高校球児風に言うと「忘れ物を撮りにきた」って感じ!
大して上手くない。
ちなみに俺は撮影後、ウチに帰ってパソコンに画像を落とす時、その日のことをメモに残すようにしてるんだが、去年麻紀さんを撮った後に書いたメモによると、俺は出掛ける前、カメラマンの緒方秀美さんがFBで紹介していた鉄拳の『振り子』という作品を見てしまい、物凄く感動して泣けてしまい、川崎の田舎から246の上馬あたりまで余韻に浸っていたとのことです。
★ ★ ★