菅宮 渉 & NORTON 650SS(2012 1104) |

Q2:「バイクってサイコー!」って思った時。
Q3:史上最悪の出来事は?
★ 1 ★
幼少時からの自転車放浪趣味の延長で自然に、あえて言うなら自分より誕生日の早い友達がSUZUKIのGAG乗ってきた時に「あ、俺も」とは思った。
しかし20代序盤でクラシックバイク趣味になってしまい、その後ドップリの理由が最近まで自分でもしかとは分からなかったのですが、あれだよ、幼稚園の頃から作り始めたミリタリー模型のせいだよ、絶対。
5歳の時点でハーレーWLとかツェンダップとかBMWの1/76スケールとか大量に作ってたもん。
無論、メインはあくまで装甲戦闘車両だったわけで、その頃はバイクなんてジオラマの添え物であり、種類名称なんて興味なかった。
でも、ジオラマ作りにストーリー性や状況の整合性を求める気持ちの悪い幼児だった僕は、ちゃんと米軍検問所セットなんかも買ってサイドバルブハーレーを今から35年も前に、しかも大量に組み立てていたんですね。
そして「戦車はタイガー戦車とかパンサー戦車」とか言っておけば、まだ将来ハーレーか国産リッタースポーツに普通に乗ってそうですが、イギリスの歩兵戦車や巡航戦車、各国鹵獲改造車両や特殊工作車両、イタリアのタンケッテや日露戦争までのアイアンクラッド等にときめいていたサイコパス幼児としては、やはりオトナになってからの乗り物趣味も成るべくして成るように今ココに至ったわけです。
って最近分かりました、ハイ。
駄菓子菓子ミリオタでコスプレはキモい。
★ 2 ★
千葉から2ケツで海沿いの下道。
名古屋→日本海まで出てから長野→千葉……というかなりの強行軍で走って帰ってきた次の日の朝の寝起きの一発目の気持ちが、「あーーーバイク乗りてー!」だった時にバイク最高っつーかトラ650最高って思いました。
でも以前持ってたGS1000は、90分乗ったら向こう2ヶ月は乗りたくない気分になりました(タロッティのバックステップが異常に辛かっただけです。GS1000自体は良いバイクでした)
今の友達と初めて走った新宿発・渋谷行きキャノンボールラン(中央道で愛知まで行って折り返して東名で帰還)の途中、プッシュロッドが浜名湖上空で外れた時の全開やり切った感と股間がシュンとしたシオシオ感。
XS650に乗る親友・木下と初のロングランで名古屋まで。
12時に出る予定がXSのクラッチ修理で18時出になったのだが、行き先の名古屋では友達の結婚式出席かつ新郎親友挨拶という大儀があったので、台風の豪雨の中、クソミソにA65でブッ飛ばしていろいろボッ壊れた時。
「19時から合コンあるけど来る? 京都だけど」
って木下の友達に言われたので、暴風雨の中、東京から京都まで3台で馬鹿みたいに飛ばして行ったらクラッチが黒い鏡みたいになって80キロ以上出なくなったけど合コンには間に合った時。
東京発・石川県金沢琵琶湖名古屋経由東京ランで、全員やる気のなくなった最後の東名川崎区間だけを死ぬ気で飛ばして友人最速のXS650を下し、勝利宣言をした時。
2ケツ3日間で2000キロをただ走るだけの(いつもそうですが)旅行から帰ってきたら、女のケツがパンツの線に沿って皮がむけてて痛がってた時。
10時間以上走るだけ走って家に帰る最後の1時間のあの高揚感加速感一体感、いくらでもひねれるあの感じ。
超長時間乗った時の、ブラインドカーブの向こうから対向車が来るのが見えてしまうしタイヤが滑っても全自動で普通に対処出来てしまうあの状態。
120キロでコーナー越えた後に振り返って木下に「今の女子高生可愛かった!」って言おうと思ったら奴も振り返って見ながらコーナー越えてた時。
一緒に行った奴が「腹減った」って言うのを最後まで無視できた時。
最高な瞬間、まだまだありますがこんなもんで。
★ 3 ★
原付での80キロオーバーで警官に旗を振られながらゴールした時ですかね。
しかしネズミ捕りは毎回逆上しそうになります。
赤紙は特に。
押忍。
★ ★ ★
そっか。
上野からちょっと歩くと鴬谷なんだ。
牛丼の軽いの一丁でも食うかな。
と思ったけど吉野屋がなかったので富士そばに入り、ミニ天丼セットみたいなのを頼んで待っていると、人や物に対する距離感が普通の人とはちょっと違う感じのオジさんが入ってきた。
こういう人の距離の詰め方は、例えば電車の切符を並んで買う時、前の人との感覚を詰めたところで別に早く買えるわけでもないのにとにかく1センチでも前へ前へと前進してくるジイさんバアさんとは違う。
ミニ天丼セットみたいなのを注文した俺は、手前から奥まで5つのイスが設置されている半円形のテーブルの奥に座った。
他の4席は空いている。
その状況で後から来たら、まあ普通、俺が座ってるところから1つか2つ飛ばした席に座るじゃん。
少なくとも隣にはいかないでしょ。
でもオジさんはハタから見たら「待ち合わせ?」ぐらいな感じで迷いなく俺の隣に腰を下ろした。
ちょっと動くとヒザが当たりそうで嫌だ。
嫌なんだよ~、こういう接近戦はよ~。
オジさんは俺の隣で注文を待ち、頼んだソバを受け取ると席を立って移動し、オバさん2人組が水を入れたコップを置いて陣取っていた2つの席の1つに座ってソバをすすり出し、「すいません、そこ……」つって怒られて窓際に移った。
せつなっ……。
なんか、オジさん、ごめん。
ちょっとショボン。
ショボン気分で上野方面へ戻り、道ばたに座り、春日部ナンバーの白い高級国産車に乗ったオジさんが自転車に乗った地元のオジさんと「危ねえだろこの野郎!」「どっちがだ!」とか言い合ってるのを眺めたりしているとスガミヤ君が現れた。
ザス!
握手してもエンジンは掛けっぱなし。
メットを脱いでもエンジンは掛かったままである。
「乗ってみますか?」
来るなり、つか来てバイクを降りるなり、試乗を勧めるスガミヤ君。
いきなり大ジョッキで物凄いイキオイで乾杯するみたいな距離感。
好きです。
【そんなスガミヤ君のLINK希望ページ】
http://suicidegirls.com/
http://www.alrincon.com/en/
★ ★ ★
