映画『赤い季節』潜入記:前編 ~スーパープロ仕様のカメラカーに立ちくらみ~ |

2月18日にロケハンした九十九里の自転車道が使用不可となり、暗礁に乗り上げていた海沿いのロケ地。
その候補として新たに浮上したのは、自転車道から250キロくらい離れている静岡県富士市の田子ノ浦と清水区の富士川滑空場だった。
ロケハンは急遽な感じで3月1日。
クランクインは11日。
俺の誕生日は18日。
目白押しだ。
撮影開始の10日前にロケハンしてるのは進行的に普通なのかどうなのか不明なのだが、カメラカーも同行するとのことなので、この2箇所で一気にケリをつける感じなのだろう。
早朝出発して清水の友達にバイクを借り、富士由比バイパスでダンプに轢かれそうになったりしながら(俺が悪い)集合場所の新富士駅に向かうと、見慣れた制作部のワンボックスの後ろに見慣れないピックアップトラックが停まっていた。
なんすかコレは!
これがカメラカーっすか!
荷台に組まれた鉄パイプが異様な迫力をかもしだしている。
それはちょっとした要塞だった。
動く要塞。
カメラの砦。
降りてきたドライバーの海藤さんがまた強烈だった。
昔だと富士乃真(九重部屋)、今だと若荒雄(阿武松部屋)に似ている。
「海藤です!」
体もデカいが声もデカい。
居酒屋の一番奥の座敷で飲んでいても入り口のカウンター付近まで聞こえてくる感じの声だ。
いや〜、この人はどんな職人ぶりなのか。
早く現場の海藤さんが見たい!
この日はそんなに寒くなかったこともあり、ぷちツーリング気分で田子ノ浦へ到着した。
ここか。
時間もないのにまたよく見つけたもんだなあ。
ここならいい絵が撮れるんじゃないのーっ!
そしていよいよ海藤さんのカメラカーがその全貌をあらわにする時がきた!
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