武田 拓朗 & kawasaki VULCAN400(2011 1221) |

Q2:「バイクってサイコー!」って思った時。
Q3:史上最悪の出来事は?
★ 1 ★
小さい頃からバイクは大好きだったんですが、「乗ろう!」と思ったのは専門学校入ったばかりの時。
自分とそんな年は変わらないのにスゴく渋い先輩がスティードに乗ってたんです。
スゴい音をたてて帰って行く背中を見て、「これしかない!」と思いました。
★ 2 ★
学校の正統派安全バイカーの先生に「お前のバイクはダメだ!」と否定された時のやってやった感たまんないっス!
★ 3 ★
先輩のバイクで事故ったこと!
思い出したくもない。
★ ★ ★
お店の中に入ってナイスガイを待つのは初めてだ。
「マックの前のあたりで~」とか「フォルクスの駐車場で~」なんつーことはよくあるけど、ま〜ず店の中には入らない。
これはだいたい待ち合わせする場所が特に目印のない道ばただったり高架下だったりすることが多いし、待ち合わせ場所を決めてから電話をしても、お互い「どんなカッコしてますか?」とか聞くことがほとんどないからだ。
俺的には、来れば分かる。
ナイスガイ的には、行けば分かる。
初めて会うけど、お互い、なんか分かる。
道の上のその瞬間が好きなのだ。
でも、武田君との待ち合わせで俺はマックの中にいた。
武田君は専門学校に通っている。
この日は午後イチで授業があるということで、俺は珍しく朝から出陣したのだが寒さで心が折れたのだ。
つか正確には、折れたのは心というよりお腹だった。
お腹の急降下。
近くにパチンコ屋はないし、公園もないし、ストッパも持っていない。
だから俺はマックに入るやいなや入り口すぐの座席にカメラバッグを置き、カウンターで「店内でお召し上がりですか?」とか聞かれる前に2階のトイレに直行した。
クリアーーッ!
ふぅ。
至福の時。
そして1階に降りたらまー店内があったかくてあったかくて出られなくなった。
コーヒーを飲んでいると武田君がやって来た。
武田君の地元は愛媛の新居浜。
新居浜と言えば「新居浜魂」の阿部ちゃんだ。
阿部ちゃんはヨネクラジムのボクサーで、俺は友達の応援に行った時、後楽園で1度見ただけなんだけど忘れられない。
民謡みたいな入場曲。
無尽蔵のスタミナから繰り出されるノンストップパンチ。
ロープに飛んでひっくり返る勝利のパフォーマンス。
「阿部はスゲーんだよ!」
友達は盛んに言っていた。
10年以上前の話かなあ。
って、ボクサーの阿部ちゃんって武田君知ってる?
武田君は知っていた。
そして死人が出るくらい激しい新居浜のお祭りのことを語り出した。
ふるさとの話はあったまるな〜。
授業の時間も迫ったのでマックを出る。
駐輪場で初めて武田君のバイクを見た。
「まだもーちょっと切りたいんっすよね」
ははははは!
これ以上切ったらどこを握るのかこのハンドル。
鬼のように絞る。
鬼のように低い。
世の中にはいろんなハンドルがあるけど武田君のは鬼のように短い。
名前をつけてあげよう。
新居浜ハンドルでどう?
ニイハンって略してもいいよ。
★ ★ ★
