君はバイクに乗るだろう VOL.65 |
アパートを改築した居酒屋の2階で、まちこという名の女に会った。
初めまして。
ヒェ……ヒェ……ヒェ〜〜〜ン!
俺の挨拶に対してまちこは泣いた。
泣くのが仕事だからだ。
生まれてからまだ8ヶ月とかだからだ。
お父さんとお母さん以外のメンバー全員にかわるがわる抱っこされたまちこは、全員に対してまんべんなく泣いた。
でも大人は勝手だ。
どんだけ泣かれようが抱っこはしたい。
「ほら。チミは泣かれたけど俺には泣かないでしょ? 伝わってるんだなあ俺の人間的な優しさがなあ」とか言いたいがために。
手が伸びる。
また手が伸びる。
まちこのリレーだ。
俺のトイメンに座っていた20代のデザイナー女史を見ながら、抱っこするのが上手いとか下手とか言うけどホントに下手な人がいることが分かった。
そして、完全に泣いたり、涙がこぼれそうなギリギリのところでキープしたり、まちこはいろんな泣き芸を見せてくれたのだが、泣き止んだ状態から泣き出すと瞬間的に鼻が赤くなることも分かった。
その赤くなったマカロンみたいなちっちゃい鼻を人差し指で弾きたい、ピピピピピピピンって高速で。
まちこ、早く派遣社員サイボーグ022みたいになれよ。
最近好きになった鼻の話、終わります。
レディース & ジェントルメン & ザス!
いつも。
ときどき。
今日初めて。
すべてひっくるめて、読んでいただきありがとうございます。
ちなみに20代のデザイナー女史は、焼酎のお湯割り等を作る際、「焼酎6に対してお湯を4」みたいな考えがまったくないらしく、焼酎とお湯を同時にコップいっぱいに注いでアッという間にボトルを空にしてました。
そんな新年会シーズンを越えて今に至ります。(総合司会・坂下 浩康)
★ ★ ★