『特攻の拓』全巻読破実験(&クイズ) |
ひょんなことからバシオ君(http://youwbike.exblog.jp/15810492/)に『特攻の拓』を全巻借りられることになった。
正確にはひょんではない。
俺には確固たる目的があった。
それは、バシオ君にとって「バイクに乗るキッカケっていうか影響を受けたモノ」の1つである映画『ハーレーダビッドソン & マルボロマン』について大いに語ってもらうこと。
言わばブログで撮影させてもらった後、日を改めての追加取材である。
語ってもらってGoo Bikeで1ページ作る。
人生、そういう地道な1ページも積み上げていかないといけないのだ。
まあ、ブログに登場後、追加取材させてもらった10数名のナイスガイしかその存在を知らないであろう地味な1ページなんだけど、俺は好きなんだコネタが。
コネタ道。
俺はこれを極めたい。
今日から俺はコネタ上等だコラァ!
あ。
ちょっと出ちゃったなあ、ブッコミ節が。
なんせ俺ァさっき読み終わったばっかなんだよ、ンダラァクソだらぁ!
あ。
経緯経緯。
そういうところを言わないと。
一応、これこれこういう企画の取材で〜、という説明はしたのだが、たぶんよく分かんないまま取材を受けたと思われるバシオ君のマルボロマントークが終わり、芦田愛菜を筆頭とする近年のニッポン子役ブーム(子役バブル)について語り合っていたところ、不意にバシオ君に聞かれたのである。
「マルボロマンの次は何やるんスか?」
「次は宮澤君(http://youwbike.exblog.jp/16609579/)の『特攻の拓』です」
「えええ〜~~ッ! 俺、超好きなんですよ〜。全巻持ってるし!」
「貸して」
ざっくりいきました。
つーわけで『特攻の拓』を全巻読むと人体にどのような影響が出るのか実験してみましょう。
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ウチに戻ってまず1巻。
そりゃそうですね。
全27巻のマンガを8巻から読み出す人はいません。
正直言って、俺は『特攻の拓』を読んだことがない。
読まなかった。
絵が嫌いだった。
全体的に線が細いというか、出てくるオニイちゃんがナヨナヨしてて好きになれなかった。
と思って読み出したら驚いたことに、違う。
これじゃない。
タイトルは分かんないけど、俺が毛嫌いしていたマンガは別の作品だったことが判明した。
虎穴に入らずんば虎児を得ず。
といったところでしょうか。
事実は小説より奇なり。
といったところでしょうか。
そうでもないでしょうか。
絵が嫌いなマンガじゃなかったことが分かったのでひと安心。
気楽にページをめくっていくわけですが、な〜んか読みづらい。
これはセリフにちょいちょい散りばめられた独特な当て字が原因と思われます。
下っ端と書いて「ザコ」
凶器と書いて「ドーグ」
一度正しい読み方で読んだ後、頭の中で変換する作業が結構疲れます。
それに加えて「要るかこれ?」というチョンチョン(二重引用符=ダブルフォーテーション……と呼ぶらしい)も多用されています。
”赤”テープは
”ケンカ売ります!”
”白”テープが
”ケンカ買います!”
フキダシの中がうるさい。
赤テープは
ケンカ売ります!
白テープが
ケンカ買います!
で、いいじゃん。
赤白と売り買いをクッキリさせたかったら書体変えるとかすればいいじゃんとか思ったりするわけです。
ストーリーじゃないところで引っかかる。
あ〜……このノリであと26巻かよ……。
と、宗谷に乗り込んだ南極大陸第一次越冬隊員が氷の海を前にして立ち往生するような気持ちでカゴの中を漁っていると、さらにとんでもない事実が発覚しました。
2……2巻がない……。
バシオ君!
2巻だけないよ!
んなわきゃな……1…………3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、……17、18、19、20、21、22、23、24、25……26……27…………やっぱり2巻だけないよ!
実験はいきなりの中断を余儀なくされました。
ビール1杯で閉店時間みたいな。
ブックオフで2巻だけ見つけたのは2週間後。
試合再開まで2週間掛かってるあたりにやる気の失せっぷりが見えますね。
ということで、1巻から出直しです。
読み進めていくと、フキダシの中に入ってくる手書きのネームもチラホラしてきました。
「大したこと書いてないだろ……?」と思いながらも読み飛ばせない。
でもそれは臨場感というか、臨場感つってもマンガの中のじゃなくてマンガを描いている現場の臨場感をツイッター的に伝える効果があって、読者的には距離感が縮まります。
言わばマンガ独特のコネタですね。
そしてやたら細かくコマを割ったページも出現。
コマが小さくなると必然的にフキダシも小さくなるわけですがセリフもみっちり。
言いたいことはひと言たりとも削らない。
原作者・佐木飛朗斗氏の「入れろったら入れろ」感が充満しています。
その譲らなさが『特攻の拓』の芸風を作っていると言ってもいい。
そして10巻あたりで気づきました。
自由な当て字、不自然なほどに多用されるチョンチョン、手書きのネームといった細かい芸を特攻(ブッコ)まずにはいられないという佐木氏のコネタ魂が、俺の心のドアを激しくノックしていることに。
ということで「当て字の読み方当てクイズ」いきます。
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いや〜、読んじまった。
長期戦だった。
前半は出てくるキャラと族が多すぎて、誰が誰で、誰が誰とケンカしてるとかが半分くらいしか頭に入ってこなくてイライラした。
じゃあ読み返せばいいじゃねえかンダラァ!
でも復習は嫌いなの。
初めて読むんだから作品の瞬発力を信じたいの。
なので先発9人のうち「誰だっけ」って感じの選手が4人くらいいる野球チームの試合を見る感じのまま読み進めた。
読み進むうちに「誰だっけ?」的なキャラは確実に減っていって、最終巻なんかは結構「読めてた」と思う。
そして、オニイちゃん達があまりに不死身だったり、モメてるところに不意に現れるキャラの登場の仕方がテレポーテーション的だったするブッコミファンタジーに飲み込まれていった俺は、主人公の拓ちゃんの仲間が死にかけて助かった時と、助かったと思った仲間が死んじゃった時と、最後の最後というド直球なところで3回泣かされたのであった。
次回は『あいつとララバイ』を読んでみたいと思いますので、全巻持ってる方いらっしゃいましたらご一報くださいまし(カゴ貸し歓迎)
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【各巻読破タイム(参考記録)】
1=19分/2=24分/3=18分
4=18分/5=15分/6=17分
7=32分/8=22分/9=22分
10=30分/11=22分/12=24分
13=28分/14=23分/15=15分
16=18分/17=21分/18=21分
19=18分/20=20分/21=23分
22=18分/23=18分/24=18分
25=18分/26=20分/27=25分
【全巻読破タイム(参考記録)】
1~27=567分(9時間27分)

ほんじゃ答え合わせやんぞーっ! 気合い入れてけやーっ!(終わりだけど)




お言葉に甘える可能性も大なのでそん時はよろしくたのんまーす!