吉岡 幸一郎 & kawasaki ZX-6RR(2011 0605) |

Q2:「バイクってサイコー!」って思った時。
Q3:史上最悪の出来事は?
★ 1 ★
24歳くらいまで、バイクには特に興味がなかった。
走り屋でもないけど、タマタマお台場で『マルチプレックス』というイベントがあるって聞いて、ドリフトでも見てみようと足を運んだ。
そこで、外国人ライダーが大型バイクでウイリーしてるのを見て衝撃を受けた。
大歓声の中、ジャックナイフの状態で走ってくるのを見ていたら、不思議な感覚に陥った。
ライダーはJason Britton、Eric Hoenshell、Nick Brochaの3人。
それからすぐ、練習用にオフロードバイクを買った。
乗れば乗るほど面白かった。
今は大きな車体を操っている感触がたまらない。
とにかくバイクを操る楽しさを全国に伝えたい!
小さいバイクでも十分すぎるぐらいの面白さを伝えたい!
いや小さいバイクの方がリスクが少ないから楽しいかも!
★ 2 ★
イベントでお客さんに「スゴいね! サイコー!」とか声を掛けてもらえた時や、ライディングテクニックや車両のセッティング、その他いろいろ、老若男女関係なく話しかけてもらえるとうれしいですね!
ショーの後、子供達や家族で来られた方、お姉さん達に写真撮影を求められたりするのも最高です!
あとは全国各地のライダーと知り合えて、友達が増えたことですね。
★ 3 ★
ウイリー中にクラッチを切り、アクセル全開のままリアブレーキコントロールで走り続ける技を失敗した時。
クラッチを切らずにアクセル全開にしてしまい、バイクと自分は縦横数回転。
手の先から足の先まで、全身ジューシーなハンバーグ状態。
その場でヘルメットをかぶったまま30分動けなかった。
乗っていたCBR600F4iはホイール前後、ステップ、スイングアーム、ステム、ハンドル、サブフレームが曲がったり折れたりしてほぼ廃車状態……直しましたが。
エンジンの吹けがおかしいと思いながら乗り続けて、ウイリー中に急にエンストした時。
空中で自分のバイクの前輪をつかみながら前に投げ出され、地面に叩きつけられたと思ったら、そのまま走ってきた自分のバイクに轢かれた。
エンジン不調の原因は、リレーが首で断線してたから。
ちゃんとリレーを固定していなかったんですね。
整備の大切さを思い知らされた瞬間でした。
★ ★ ★
「おっくん」こと吉岡君は、エクストリームバイクチーム『LIS』のメンバーだ。
いろんなイベントに行っちゃあ、ヘタすりゃフロントフォークが折れたり、ヘタすりゃフレームが割れたりするような荒技を披露して客を盛り上げるエクストリーマーである。
撮影前日に電話をすると、吉岡君はさいたまスーパーアリーナにいた。
お〜っ! たまアリでショーかよ!
やるもんだやるもんだ。
と思いきや吉岡君は、少女時代のコンサートを観に行っていたのだった。
「今まさに入場するとこっす!」
尋常じゃないハイテンションである。
俺はKARAの黒髪ショートカットで黒目の多い子がいいなあ(名前も分からず & 調べようともせず & 少女時代じゃない)
日曜日の朝。
吉岡君がいつも練習しているという某所で待ち合わせをした。
そうそう。
場所場所。
エンジンをギャンギャンいわせて、失敗したらひっくり返ってバイクが吹っ飛んでっちゃうような荒技を、思いっきり練習できる場所。
言わば稽古場ね。
それはいったいどんな土俵なのか。
とか思ってたら、約束より1時間も早く着いてしまった。
珍しく早起きして珍しく道に迷わないとこういうことになる。
でも遅れるよりはいい。
なるほど、ここならいい稽古ができるだろう。
吉岡君によると、アクアラインで遠征することもあるそうだ。
今日も撮影後、直行するという。
でも、ここも、アクアラインの向こうの場所も、吉岡君たちの専用練習場じゃないので先客がいたりする。
先客は先客で趣味の時間を楽しんでいたりする。
「まず、ゴミ拾いっすね」
練習はゴミ拾いから始まるのだった。
次はその場所を共有することになる先客たちへの挨拶。
1人1人に語るのだ。
自分たちが今からやろうとしていること。
目指していること。
そして、夢を!
「おー、どうぞ〜」
「頑張れよ〜」
てな感じで理解してもらえたら、やっとバイクに乗れるわけである。
練習前に精神的に疲れそうだが、吉岡君はそれすら楽しんでるみたいに言った。
そして、再びエリア全体のゴミ拾いをして練習は終わる。
まさに、その現場を見た。
「なんか技見せてよ、技〜」
撮影後、ちょっと甘えてみたのである。
吉岡君は「いっすよ〜」と即答。
くり抜かれたシートカウルの中から緑色のグローブを取り出した。
そして、すぐ近くで、壁に向かってソフトボールのピッチャーのごとくな下手投げで激しくボールを投げ、1人でキャッチボールしているオジさんのところに歩いていった。
「すいません。今から少しうるさい音を出しますが、バイクのスタントの練習なんで、ちょっとだけ許してもらえますか?」
オジさんは笑顔で「どうぞどうぞ」
まあ、ここはオジさんの土地でもないし「それは困るよチミ〜」とは言わないだろうけど、大事なんだな、こういう下ごしらえが。
吉岡君が練習を始めると、オジさんはおろか、少し離れたところにいるスケボーのオニイちゃん、ダンスの練習をしている若者、娘の自転車の練習に付き合っているお父さんなんかが一斉にこっちを向いた。
釘付けだ。
つってもギャラリーは全部で10人くらいだったけど、吉岡君はまるで、さいたまスーパーアリーナの少女時代ばりな全力パフォーマンスを見せてくれた。
ライヴが終わると、オジさんが寄ってきて言った。
「オニイさん、スゴいねえ! プロなの?」
吉岡君は「いやそのプロというかまあ」的なリアクションを取っていたけどプロじゃ〜ん、と俺は思った。
吉岡君はブログもやってます(少女時代についてアツく語ってるかは不明)
(http://profile.ameba.jp/stunt-life/)
でもって吉岡君が所属するチーム『LIS』のHPはコチラっす。(http://www.lis-riderz.com/)


