柴崎 琢自 & Vespa 125 Primavera ET3(2011 0604) |

Q2:「バイクってサイコー!」って思った時。
Q3:史上最悪の出来事は?
★ 1 ★
一番初めは中学1年の時、同級生に教わった『バリバリ伝説』。
バイクブームでしたねえ。
ちょいとイケてる先輩方はみんなバイクに乗ってましたが、当時の最新型より、70年代より前のシンプルなバイクに乗ってる人に惹かれてました。
スタイルとしてはもっぱら映画に影響を受けたような。
イージーライダー、さらば青春の光、アメリカン・グラフィティ、ROCKERS。
スタイルと音楽とバイクは常に渾然一体。
様々なものに変化しながらもいつも切り離せない。
そうやってすべてがゴチャマゼにMIXされて今の自分のスタイルになってますね。
調べてみたら、ウチの親父も爺さんもバイク乗りだったようです。
爺さんは満州でインディアンを乗り回し、引き上げてからもトーハツなんかで仕事してたみたい。
親父もドリームCB250に乗ってオフクロとデートしてたとか、十勝沖地震で寸断した道路を通ってオフクロを実家まで送り届けたとか聞きました。
★ 2 ★
よく晴れた初夏。
海に向かって走る。
一気に視界が開ける。
目の前に海が広がる!
そんな瞬間はいつでもハイな気持ちです。
気の合うヤツらと連れ立って走ってたら、もっと最高ですね。
★ ★ ★
朝の246上り。
府中街道と交差するオーバーパスを、TOMOSに乗った女の人が走っている。
バイクもクルマひっくるめた通勤車両の大移動。
流れたり、渋滞したり。
そんな中で自分はどう走るべきなのか。
彼女は、わきまえていた。
いくらTOMOSが非力なモペッドとはいえ、そこまで左に寄らなくてもいいんじゃないかな~、というくらい道路の左側を静かに進んでいる。
その姿は、夏の祇園。
日傘をさした舞妓さんが料亭の仲居さんの打ち水を避け、軽く会釈をしながら道の端っこを小股で、つつつつ、と歩いている感じで好感が持てた。
モペッドいいじゃん。
と思って6年前、当時在籍していたバイク雑誌でモペッドの特集をやった。
バイク持ってますよね。
もう1台ならモペッドなんてどうすか。
みたいな。
アナタと愛車とモペッドと。
そんな写真を撮ってもらおうとお願いしたカメラマンのシバエリさん(http://shiva-eri.net)が紹介してくれたのがシバさんだった。
シバシバつながり。
撮影後、「今度、渋谷の沖縄居酒屋でオリオンビールを飲みましょう」つって別れてから6年振りに会ったシバさんは、驚くほど何も変わっていなかった。
太りもせず痩せもせず、相変わらずBEGINの真ん中の人に似ている。
塗り替えられてシートも替わってるけど、愛車もベスパのままだ。
「コイツ、すっげー走ってくれるんですよ」
シバさんもベスパもそのままだったので、撮影も6年前のまま、シバさんのマンション界隈でいってみよう。
「確かこんなんやりましたよね?」
シバさんは6年前と同じポーズをとってくれた。
そんなん覚えててくれたのか。
うれしいな。
巨大なマンション。
よく晴れた土曜日の午後。
親子連れ。
犬の散歩。
買い物帰りの自転車。
マンションの住民が行き交う中で、こうして楽しく撮影できるのは、シバさんが堂々たる住民だからだ。
「当マンションの敷地内で何してるんですか? 困るんですよねえそういうの」とか警備員が言ってきても平気だもんね、住民だもの(みつを)
すいすい撮っていると、遠くから視線を感じた。
それは警備員の白い目ではなく、旦那を見守る奥さんと娘のまなざしだった。
シバさんもベスパもマンションのロケーションも6年前と変わらなかったけど、我が家に家族が1人増えました(年賀状っぽく)
シバさんは『ダメダメナイト』という深夜パーティを10年くらい続けています。
『ダメダメナイト』(http://dame2night.blog104.fc2.com/)


