小野田 隆祐 & YAMAHA AT90(2011 0603) |

Q2:「バイクってサイコー!」って思った時。
Q3:史上最悪の出来事は?
★ 1 ★
映画『スローなブギにしてくれ』を観て、高速道路で女が拾えるのかと思い込み、福生あたりの線路の中を走りたく、バイクに乗り出しました。
★ 2 ★
初めてバイクに乗った時。
★ 3 ★
事故ったり焼きつかしたり、ガス欠で何10キロも押したりしましたが……最悪と思った記憶がないです。
★ ★ ★
ビール(以下※)
某OLL馬場さんの結婚パーティの夜。
どういう流れだったかは覚えてない。
ふと気がつくと前の前に、ペルシャ絨毯みたいなファンキーなジャケットを着こなすモヒカンのジェントルマンが立っていた(※)
「なんでも直してくれるアメ車屋さん」
誰かが言った。
「連休はボランティアで石巻に行く」
ジェントルマンが言う。
でもってバイクも何台か持っているときたもんで「それはもう是非撮影させてくださ〜い」という流れになり(※※)そこでサクッと名刺を交換できれば良かったのだが、その日に限って名刺を忘れてしまった(※)
サーセン!
とりあえず携帯の番号を教えてもらう。
するとジェントルマンは、ペルシャ絨毯をひるがえしながら名刺を取り出し「ヤマです」と名乗りながら渡してくれた(※)
ヤ……ヤマさんですね!
って名刺を見たら小野田さん。
ヤマのヤの字もない。
でもヤマさんは「確かにこの人はヤマさんだなあ」という雰囲気を発していたので、携帯には「山さん」で登録しておいた(※※※)
山さんがメカニックとして働いている『TIGER MOTORS』は府中にある。
看板の下には、オレンジというか元はオレンジだった、みたいな色をしたでっかいアメ車が、ボンネット全開で修理中だった。
車内をのぞくと内装はすべてひっぺがされていて、焼きすぎたホッケの皮みたいな床が見えている。
これを動くように、というか動くようにした上で内装をキレイにレストアして、日曜日の昼下がりの国道134号線。潮風を浴びながら窓全開でもって助手席に多部ちゃんみたいな彼女を乗せ、「ヘイヘイ」と鼻歌を歌いながら片手ハンドルでドライヴするには、いったいどのくらいの手間が掛かるんだろう……。
そう思うと気が遠くなった。
でも、山さんならなんとかしてくれる。
ツナギ姿の山さんには、やっぱり「山さん感」が漂っていたのだが、それにも増して「なんとかしてくれる感」があふれていた。
山さんは当然仕事中だったけど、ひと段落つけてくれて「昼メシまだなんだよなあ」と言いつつも付き合ってくれた。
パッケージがカッコいいアメの車パーツに囲まれながらコーヒーを飲む。
ずーっと、なんかしらのバイクには乗っていた。
レースもやってきた。
そして、修業時代から今まで築き上げてきた長く、深いメカニック歴。
その積み重ねがあっての「なんとかしてくれる感」だし、ペルシャ絨毯ジャケットの着こなしなのである。
ウダウダしてると山さんの昼メシが遅くなってしまう。
でっかいアメ車の前でちっちゃいヤマハを撮る。
もうちょっとだけたのんます。
先に行って待ってますんで。
近くの公園に移動する。
静まり返った散歩道。
街路樹の木漏れ日。
新緑の匂い。
あ〜平和。
そこに……。
パパパイーッン!
強烈な音が響き渡る。
2ストの獰猛な雄叫び。
しかも明らかに全開である。
信号からここまですぐなのに。
耳の穴かっぽじるまでもなく鼓膜に刺さる爆音。
全開の時の音がカッコいいバイクは、いいバイクだね。
バイクの上では常時全開、エンジン壊し歴もたぶん豊富な山さんが、いろいろなんとかしてくれるアメ車屋さん『TIGER MOTORS』のブログは下記で〜す。
『TIGER MOTORS』(http://blog.livedoor.jp/taigermotors/)


