遠藤 栄次郎 & Herley-Davidson FLH(2010 0522) |
Q2:「バイクってサイコー!」って思った時。
Q3:史上最悪の出来事は?
小学の頃、田舎の兄貴とミニトレ50であぜ道を走り回ったこと。
「マジかよ! スゲぇ〜」って。
ガキの頃に見たアニメや、テレビでイケてるヤツはみんなバイクに乗ってた!
『西部警察』で舘ひろしが乗ってたローライダー。
ケニー・ロバーツ。
『ワイルド7』『バリバリ伝説』
★ 2 ★
走ってる時。
価値観の同じヤツとの出会い。
★ 3 ★
16の頃は「誰よりも速く!」につき、峠でクラッシュの連打。
最近だと学習能力がつき、あまりなし
★ ★ ★
「奥多摩に走りに行くんで、その前ならいっすよ」
ってことで土曜日の朝。
ちょっとプレッシャーを感じながら遠藤さんの住む街に向かった。
「今から走りに行く」のと「今からワケ分からんオッサンに写真を撮られる」のとを比べたら、どう考えても走りに行くほうが楽しいじゃないか。
サクサクとロケハンして、スマートに段取りよく撮影を進めなくてはいけない。
もちろん、ナイスガイ達の貴重な休日のひととき、あるいは仕事の合間の貴重な休憩時間を割いていただくわけなので、毎回そういう意識は持っているのだが、基本は出たトコ勝負の一発撮り。
現場では何が起こるか分からない。
「今、マンションの下にいまーす」
電話を掛けると、遠藤さんはすぐ横にある駐車場から現れた。
もう、乗りますよ、と。
行っちゃいますよ、と言わんばかりの雰囲気。
明らかに走る気マンマンじゃないか。
そんな走る気マンマンマンにバイクをあっちゃこっちゃ移動してもらうのは気が引けるなあ……。
と、駐車場に行くと遠藤さんのハーレーがあった。
横には工具がちらほらと並んでいる。
「タンクの角度変えようと思って」
今のステー位置だとタンク内にデッドスペースが出来てしまうので、容量が不足気味になってしまうのだという。
奥多摩行く前にやっとこうって感じだな。
と、思いきや……。
「昨日ガム噛んでたら歯が取れちゃったからさ、今日は歯医者行くことにした!」
タンクと同時にオチもついた。
駐車場を出ようとすると、1人のお婆さんがてくてく歩いてゴミを出しにきた。
お婆さんは遠藤さんのマンションの大家さんのお母さんで、103歳だという。
チョー元気じゃん。
超カクシャクとしてるじゃん。
遠藤さんは、大家さんのお母さんからむかーしの話を聞くのが好きだ。
そして携帯のない時代に思いを馳せる。
「今、『バイクで大阪行く』なんつーと『遠いねえ』なんて言われるけど、昔の人は歩いてったんだから!」
思いを馳せたついでに家からどこまで歩けるのかやってみた。
「銀座で挫折して、電車じゃ絶対座らないのに、帰りの電車で座ったら足がジ〜〜ンってなってさ〜。かはははは!」
環七の下にある小さなトンネルの中。
遠藤さんと話していると、駐車場でも草原でも浜辺でもいいんだけど、どこか開けた場所にいるような気になってくる。
声がデカい。
でもって笑い声の抜けが良く、聞いてるだけで気持ちいい。
「かはははは!」
いい笑い声の持ち主は、人を呼ぶんだよね。
たぶん僕も遠藤さんに呼ばれちゃったんだな。