2009年 12月 29日
振り子の理論で読む2010年 バイク界 リバウンド予想 PART3 |

最終回の予想屋さんはPART2に引き続いてノアセレン氏。
ノア氏は、溝の口の立ち飲み焼き鳥屋に行く前は「下地作り」と称して吉野家で牛丼等を食べることをモットーとしているライターさんで、二輪各誌で活躍中です。
★ ★ ★
危ないことってワクワクするよね〜。
来年以降は公道レースが流行るね。
今は三宅島のあのイベントも「危ない!危ないよ!」で、結局公道レースはできてないんだけど、世の中はむしろ危ないものを見たがってるから、この先絶対にくる。
K-1は人気だけど空手の世界選手権はテレビ放映されない。
なんで?
危ないからさ。
ヒザ使っていいし頭部の防具もない。
危ないにもほどがある。
西洋のオロナミンCであるレッドブルがスポンサーになってる各種X系スポーツ。
面白いよね、危ないにもほどがあるのに。
フリークライマー。
あれなんて命綱がないから手が滑ったらハイ死亡……見てるほうもハラハラで、危ないにもほどがある。
これらは、そのスポーツにより安全に取り組むことが出来るにもかかわらず、あえて危険と隣り合わせにすることで、競技をやってる人は神経をさらに研ぎ澄まし、見てるほうは見たくないけど惨事が起きるのではないかという恐怖を体感したくて見てしまう。
大抵そんなもんでしょ。
命を賭して取り組む姿はどこか神々しいものだったりするし(するかな?)
そういう理由で、公道レースは日本でもそのうち浸透すると思う。
このブログを読んでる面々で、4月に栃木のサーキットで開催されるモトGPの前売り券を買った人はあまりいないと思うんだけど、お台場で公道レースやったらついつい見に行っちゃうでしょ。
皇居一周SRワンメイクレースがあって天皇皇后両陛下が観戦にいらっしゃるとなったら絶対行くじゃん。
怖いもの見たさというか、その非日常感とか開放感とか、自動的に生まれるであろうお祭り騒ぎ感を味わいにさ。
21世紀は人の命がより尊くなっちゃったから「そんな危ないことはできない」というのが一般的。
だけど一方では危ないスポーツが人気を集めているのも事実。
伝統がなけりゃ今さらスタートできない?
オーストラリアでは3年前から公道レースが始まった。
世界からトップライダーも招待してね。
どの競技もプロがやらなきゃダメさ。
俺がK1出たら、本当にただ危ないだけだもん。

ペイントがカスタムの主流になるったらなる!
カスタムといえば、だいたいみんなまずマフラーでしょ。
そう、なんでだろうね?
バイクはいくらかいい音がしなきゃいけない感じがする。
なんでだろう?
でもそういうことだからしょうがないよね。
ここまではいいよ。
その後付け製品がちゃんとしてれば結構見よう見まねで出来るし。
次、ハンドルでも換えようか。
これがいろいろ問題出てくるじゃない。
高さとか角度とか素材とか。
高すぎると配線類が届かないでしょ、ブレーキとかクラッチワイヤを換えなきゃいけないでしょ。
低いとタンクに当たったりするでしょ、スイッチボックス固定するのに穴を開けなきゃならないでしょ、その穴の位置を間違えるでしょ……。
難しいんだ、ハンドルの交換って。
次、灯火類かな。
ヘッドライトをアフターマーケットの小さいやつとかに変えてみたけど、角度の調整がネジ一個だからすぐに緩んで下向いちゃう、配線が上手くいかない、ウィンカーが点かない、テールランプの固定が斜めになっちゃった……。
難しいんですよ、灯火類の交換って。
次、シートでも変えてみようか。
トラッカーシートとかナントカカスタムシートとか、まぁ、好みに合わせて交換するわけだけど、これだってなかなか他の外装と合わなかったりするじゃない。
シートカウルとの間に隙間が出来たり、ネジの位置が微妙にずれててガタガタしたり、だいたい後付けのシートってぺらぺらでケツ痛いし……。
難しいんですよ、シートの交換って。
次、のめりこんじゃった人は足廻りを変えたくなったりするじゃない。
これはもう、絶っ対プロに、しかも街のバイク屋さんじゃなくて、本当のプロ、カスタムショプではなくチューニングショプにお願いしたほうがぜってぇいい。
ドツボですよドツボ。
ちゃんと走るようにするまでどんだけの労力が要ることか……。
素人には本当に難しいですよ、足廻りは。
みんな、多かれ少なかれこんな経験してるね?
それなのにカスタムの世界はすたれない。
なかなか素敵でいてちゃんと走るカスタムって少ないのに、全然すたれないんだ。
だけどそんな時代も2009年で終わり!
来年はドンデン返す。
性能に直結する部分でのカスタムは極端に減ってくる。
シートは交換ではなく張替えがメインになって、車体へのカスタムはペイントが主流になる。
今までペイントなんてお金もかかるし後回し、もしくはカンペで自分でチャレンジしちゃう程度のカスタム認識レベルだっただろうけど、それは大きく変わるね。
だって色を変えても性能は低下しないもの。
純正の性能は速いとかそういう尺度ではなくて、耐久性とかバランスとかスッゲー考えられているから、基本的に崩しちゃダメよダメ。
だけどドノーマルはかっこ悪い(?)
だったらペイントっす、オールペン。
金はかかるけど、センスいいデザインならスッゲー金かけたカスタムマシンより断然カッコよくなれる。
結果として壊れたり不具合箇所が生まれたりしないから長く乗ることになる、愛着わく、これ最高。
そんなオツムがよろしい、ハイセンスなカスタマー(カスタムする人&お客さん)が増えれば、当然ペイント屋が乱立して価格破壊が起きる(といいね)
で、バイクのペイントはかなりお手軽になっていく。
いいじゃない、みんな幸せ。
ま、2010年とは限らないかもだけど、徐々にイジるところが減ってる最近のバイクのカスタムは、ペイントが主流になるのは遠い未来の話ではないと思うな〜。

主流は650ccクラスに!
でっかいことはいいことだ。
でっかいどう北海道。
「俺のは1200ccだ」「おぉ、俺ンのは1300よ」「でも正確には1240ccでしょ」「俺のは1000ccだけどおまいらの1300あたりより断然速いし」「実質上そんなにスピード出せないからオイラのネイキッドだってオマエのSSに勝てる」……と、相模湖のほとりのガストで話し合っているライダーはもはや風物詩。
乗れ乗れ! 乗って勝負しろよ! 走れ走れ!
走ってそんな議論の無意味さを感じろよ!
いやだいやだ、もう!
で、来年以降のドンデン返しは、中型サイズへの移行です。
中型っても免許のくくりの400じゃなくてね、650ccあたり。
しかも4気筒ではなくて、シングルもしくはツインもしくはトリプルまで。
このぐらいの排気量は西洋でもすっかり認知されていて、結構魅力的なモデルが多いんですよ。
ドカチンも700ccぐらいのツイン出したでしょ。
アプリリアも750ccぐらいのツイン出したでしょ。
カワサキもスズキも650ccのツインあるでしょ。
ホンダだってロングセラーの500ccツインがあるんだから。
ここらへんのバイクは日本じゃ中途半端扱いだけど、実際は200キロぐらい平気で出るのがほとんどだし、低回転でも力があるから楽だし、軽いから身構えずに乗れるし、いいこと尽くめ。
バイクは、「気合入れて週末に出かけるもの」から、徐々に「普通の生活に組み込まれていくもの」に変わっていかなければ生き残る術はないはず。
だって年寄りライダーが、乗らない週末秘密兵器マシンをガレージで温めていても何も活性化されないから。
いまグラトラとかFTRとかSRとかW650とか乗ってる次世代バイクエンスー。
この人たちが今のバイクとの付き合い方の延長線上で付き合っていけるマシン。
これが650ccクラスの次世代マシンだと思うわけだ!
どうこれ? くるでしょ!



by hoya3104
| 2009-12-29 11:14
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