藤間 健太 & HONDA GB400TT SE |

真冬に福島まで行くってのに、うっかりジーパンで行ってしまい、寒さで死ぬか震えてコケるかの境界線を彷徨い、着いて速攻でタイツを買って履いたけどそれでも全然寒かった……という苦い経験を踏まえてかどうかはともかく鋲ジャンで登場の藤間 健太君に、僕から3つの質問で〜す。
Q1:バイクに乗ろうと思ったキッカケっていうか、影響受けたモノを全部おせーて。
Q2:「バイクってサイコー!」って思った時のこと、おせーて。
Q3:史上最悪の出来事をおせーて。

マッドマックス。
狂い咲きサンダーロード。
身近なバイク乗りの友人たち。
★ 2 ★
夏の夜。
冬の明け方。
他に1台も走ってないような状況で、風を切って走るのが最高に気持ちいい。
実家に帰省した時の田んぼの匂い、キンモクセイの匂い、夜空の満月。
ちっちゃい子から「バイクのお兄ちゃん、カッコいい」と言われたり。
★ 3 ★
前に住んでたマンションは住宅地の中だったので、深夜とかは迷惑にならないように路地入ったとこでニュートラにしてエンジン切って、慣性で駐輪場に入れるようにしてた。
ある日。
スピード出すぎて、駐輪場の手前でブレーキかけたら前輪ロックしてコケた。
誰も見てなかったけど、すごく恥ずかしかった。
その後、友達の家で鍋やった時、その話になった。
「こないだコケてGBのステップが曲がっちゃってさぁ……」
「ステップなんか叩きゃ直るべや。帰りにやるべ」
ってことになり、友達がハンマーでGBのステップを叩いたらステーが欠けて、ステップを支えられずにプラーンとなってしまった。
僕より友達がテンパって大騒ぎした挙句、結局そいつの家から径が合うボルトを持ってきて、ステー無しの状態で無理やりくっつけて帰った。
「せっかくだからバックステップに換えよう!」って思ったけどパーツが見つからず、1年以上経った今でもそのまんま。
要するに撮影の時も折れてたってことです。
ははははは。
その友達と一緒にツーリング行った時、ミラーが片方しか付いてなかったんで整備不良で高速警備隊に捕まって、高速を下ろされたこともあった。
早朝の田舎町でバイク屋探して、やっと見つけて飛び込んだ店でたまたまGB250 Clubmanの純正ミラーがあったんで、それを装着してツーリングを続けた。
これもなにかの縁と思い、そのミラーをずっと付けてます。
★ ★ ★
僕の知ってる山手通りじゃない。
顔が違う。
広い。
上を首都高が走っていて、片側4車線。
祝日だからなのか。
クルマもバイクもまばらである。
多少のことなら許されそうな交通量。
魔が差しそうな解放感。
こーゆー日、こーゆー道をはしゃいで走ってると白バイにトッ捕まったりするんだよなあ。
と思いながら、赤いチェックのスカートをひらひらさせながらCB50で走り去る女の子を追いかけた(目で)
冬の始まり。
みたいな日だった。
早くあったかいコーヒーを飲もう。
ってコンビニへ。
「有名な方なんですか?」
撮影風景を見ていたと思われるコンビニの店員さんに聞かれたので「そうですよ」と即答したら、「じゃあ誰ですか?」って店員さんが言いそうな気配だったので、すぐに小銭を取り出し、ジャスト240円をレジに置いて風のように去る。
この余韻の残し方。
謎の含ませ方。
こういった小さな演出が「バイクってカッコいいなあ」的な感情を店員さんに植えつける。
そして「バイクってカッコいいですね」的な感情が社会に広がっていくのだ。
コンビニの役割はそこにある。
我ながら初耳だけど。
横断歩道の真ん中にある中州みたいな、「これぞ吹きっさらし」みたいなところで、「ここじゃなくても……」ってちょっと思いつつ、2人で缶コーヒーを飲む。
日陰が攻めてくるスピードが速い。
ケンタ君は狂い咲きメイツだった。
「ヒャクショウ!」
「うるせんだよドブスゥ!」
と、好きなセリフをメアドのように交換 in 吹きっさらし。
さらにケンタ君は各種の新着情報をくれた。
札幌に『狂い咲きサンダーロード』って名前のパンクバンドがいる。
彼らは、石井聰互監督も出演するDVD BOX発売記念イベントに呼ばれたのだが、出演依頼の段階では「ライブ」だったのに、直前になって主催者側から「アコースティック限定で」なんて言われてしまった、パンクバンドなのに。
じゃあ……と、それを逆手に取った彼らは、アコースティックギターとテレビとチェインソーを持ち込み、『爆裂都市』のサントラを流しながらテレビをブッ壊すというパフォーマンスを完遂。
パフォーマンス後は何喰わぬ顔で石井監督と対談した。
って話とか。
田中なんとかってマンガ家の『ガガガガ』ってマンガがサンダーロードっぽいんですよ。
って話とか。
家に戻って調べてみたら、札幌の狂い咲きサンダーロードは実在のバンドだった。
そして『ガガガガ』というマンガは正式タイトル『暴虐外道無法地帯 ガガガガ』、作者は田中なんとかじゃなくて『山下ユタカ』
こちらも実在の作者と作品だ。
吹きっさらしで仕入れた割にはいい情報だったぜ。
ケンタ君は、2nd DEGREEというバンドをやっとりま〜す。
http://ip.tosp.co.jp/i.asp?I=WARNING_WARNING
でも依然として活動休止中みたいで〜す。
