2009年 11月 30日
酒井 一輝 & Harley-Davidson FXS(20091016) |

その色白クールな細面と長い髪が、僕の故郷の同級生の建築設計事務所の御曹司の小野寺君の小学校高学年時代を彷彿させる酒井君に、僕から3つの質問でヤ〜ス。
Q1:バイクに乗ろうと思ったキッカケっていうか、影響受けたモノを全部おせーて。
Q2:「バイクってサイコー!」って思った時のこと、おせーて。
Q3:史上最悪の出来事をおせーて。

音楽だとブルーハーツ、ブランキー、ミッシェル・ガン・エレファントとか。
マンガはクローズの武装戦線とか、バイクメーン。
映画は乱暴者、イージーライダー、さらば青春の光。
★ 2 ★
日曜の朝の甲州街道!
真冬の寒空に革ジャン羽織って直線飛ばした後に飲むコーヒーが最高! 男!
★ 3 ★
渋谷でガス欠になってスクランブル交差点でバイクを引いたこと。
★ ★ ★
ガソリンの香りがしてる。
さー、酒井君の写真を撮りに行こうかな。
つってバイクのエンジンを掛けたところ、ホースからガソリンがダダ漏れなのである、突如として彗星のごとく。
え? は? ンなわきゃない。
気まぐれ。気のせい。白日夢。
と願いながらコックをオンにしたりオフにしたりしたのだが「止められるか俺達を」とばかりにあふれ続けるガソリン & ガソリン。
『ガソリンのもれかた』
こんな歌、どう?(ヒッキー北風調)
つかもう時間がない。
急遽「電車に切り換えろ!」ってことで駅までダッシュする。
ガソリン臭い手のまま電車に乗り、酒井君ちから「15分くらいですかね」という井の頭公園に向かった。
井の頭公園駅。
酒井君に到着したことを告げ、駅前にいくつか置いてあるちっちゃい花壇みたいなのの中で一番陽当たりがいいトコに座って待っていると、京王線の車内かホームかを掃除しているオジさんが仕事を終えて出てきた。
このまま帰るのもなんだな。
って感じで行ったり来たりしている。
そこにクロネコヤマトのオニイちゃんがリヤカーを引いてやってきた。
「なぜにリヤカーなのか?」
喰いつくオジさん。
オニイちゃんはウルトラ面倒くさそうに「CO2の関係です」とだけ答えてそそくさと駆け出した。
ベリー・ソリッド。
極限まで削ぎ落とした1発回答にオジちゃん、行くアテもなくなり意気消沈。
巡回移動図書館号みたいなマイクロバスがやってくると同時に、8人の幼稚園児と保母さんが2人、改札を出てきた。
切符売り場の前で円陣を組んでヒソヒソ話している。
人差し指を唇に当てて、し〜、とか言って。
迎えにきたお母さんに見つからないように飛び出して驚かそうってことらしい。
バスの後ろに回ってもぞもぞ歩くちびっ子の群れ。
気づいても気づかぬフリをしているお母さん達。
その中に1人だけ、ヒゲメガネにマントだかポンチョだかを羽織った姿でアート系の香りがする自営業(予想)のお父さんがいる。
ママ〜〜。
マンマァ〜〜。
家を出てから数時間ってとこなんだろうが10年振りに再会したかのごとくに喜びを炸裂させるチビども(釜爺調)
それにしても保母さんの衣装って地味だな。
上層部から指令が出てるんだね、きっと。
香水とか金輪際つけちゃいけないんだろうな。
茶髪なんてもってのほかで。
バッサバサのまつ毛とかデッコデコのネイルとか言語道断で。
って、駅に着いてから1時間が過ぎていた。
酒井君が来ない。
エンジンが掛からないのか?
それともエンジンは掛かるけどガソリンがダダ漏れているとか?
今日は全国的にエンジントラブルの特異日なのか?
陽当たりの良かった花壇がだんだん日陰になっていく中、携帯が鳴った。
「井の頭通りにいるんですけど、どうやって行けばいいですか?」
酒井君は迷っていた。
僕はてっきり、公園まで15分のいわば地元の酒井君であれば、「駅ね」っつえば即了解だろうと思い、「丸投げ」って感じで安心して待っていたのだが、どうやら井の頭公園はデカ過ぎて手に負えないようなのである。
でも僕はこの界隈の土地勘ナッシング。
頼りになるのは駅前に立てられた地図看板しかない。
この街の初心者、一見さん、素人って感じで赤字で書かれた現在地を頼りに、「井の頭公園通りってトコをまっすぐ来ると駅です」と、なんの解決にもなってないナビゲートをする。
たぶん、僕と酒井君は目と鼻の先くらいしか離れていないのに、行ったり来たりすれ違い。
あなたと私の恋。
私待つわ。
って、15分くらい待った。
酒井君の写真を夕焼け橋って小さな橋のあたりで撮り、ベンチのある駅前付近までバイクを押してった。
「さっむい日に着込んで走ってから飲むあったかい缶コーヒーって夏のビールに匹敵しますよね」
健康的だ。
「気胸、なったことあります?」
不健康的だ。
帰り道、寄り道、散歩道。
西日を浴びながらいろんな人が歩いてくる。
学ランの男子高校生が4人歩いてきて、1人だけ酒井号を見た。
じゃあ、暗くなったし帰ろうかってバイクを道路まで押し、キックを始めた酒井君を、通りすがりの男子小学生3人組の中の1人だけが振り向いて見た。
2人の少年に聞こえた声は、酒井君&酒井号の「君はバイクに乗るだろう」って声。

by hoya3104
| 2009-11-30 09:22
| 3QUESTIONS
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