富家 イチロウ & YAMAHA BRONCO(2009 1013) |

今ココでそれ言われなかったら死ぬまで思い出さなかったと思うわ。
って、人とかモノとか、あるじゃない。
僕の場合、最近だと、先輩と相撲についてのメールをヤリトリしている最中に、高見盛ファンの先輩がボケで入れてきた「高見知佳」なんかがそれに相当するわけだが、正直、BRONCOというバイクも相当したりするのであった。
そんなBRONCOに乗って3年目のブロンコ大使(本人的にはおろらく却下)富家 イチロウ君に、僕から3つの質問がありヤ〜ス。
Q1:バイクに乗ろうと思ったキッカケっていうか、影響受けたモノを全部おせーて。
Q2:「バイクってサイコー!」って思った時のこと、おせーて。
Q3:史上最悪の出来事をおせーて。

実家に古いカブが何台かあってよく乗ってたから、スクーターよりギアチェンジのあるバイクが好きだった。
よく暴走族に不快な思いをさせられてたから10代の頃はバイクを避けてたけど、大人になって乗りたくなった。
映画『イージーライダー』は昔からずっと好き。
それで長髪にしている。
★ 2 ★
天気が良くて道が空いていれば、乗ってるだけでサイコー。
いつもそう思う。
★ 3 ★
交通量の多い時間帯に大きな交差点の真ん中で動かなくなって、しかもタイヤがスムーズに回らなくなって上手く押せず、しばらく交差点のど真ん中に取り残されてしまった。
行き交うトラックから邪魔だ邪魔だとクラクションを浴びせられまくって「俺が何したっていうんだ……」と、涙がこぼれそうになった。
★ ★ ★
VOL.2に出てくれた750TURBO徳光君が「ウチのリーダーも乗ってますよ」ってことでイチロウ君を紹介してくれた。
イチロウ君は『クロワニ』という3ピースバンドのギター&ボーカルだ。
ベースの徳光君、そしてドラムのSR市川君(VOL.11に登場)と既に2匹のワニを捕獲することに成功したクロワニハンターの僕の中で、最後に残ったイチロウ君は、伝説で幻で難攻不落で前人未到なクロワニ界のBOSS……という設定にした。
危険なので事前に調査しておこう。
と、HP経由でイチロウ君のブログを見ると、ところどころに主催イベント『wani rock night』の告知が入り、ライヴ中のイチロウ君の写真が載っている。
この顔このヒゲこのロン毛。
きっと、でっかいサングラス(以下:でかサン)が似合う。
でかサンが似合う顔と似合わない顔があるよね。
ある時、ベンジーのでかサンのかけっぷりを見てそう確信した僕は、でかサンをかけこなせる顔に憧れている。
思った通り、実物のイチロウ君は、でかサンをかけるために生まれてきたような顔だった。
しかし。
僕、頭が大きくてヘルメットが入らなくて困ってます。
気持ちよくかぶれるジェットヘルを探しているんですが、大きめサイズがあるところ知ってたりしますか?
どっちかっつーとイチロウ君は、でかサンではなく、でかメットを求めているようである。
そうは見えないんだがなあ。
イチロウ君はクロワニみたいなバンドが見たくて、自分がクロワニになった。
ライヴもやる。
グッズやフライヤー用のイラストも描くし、文章も書く。
自転車にも激しく乗ってるし、ブロンコ大使(本人的にはたぶん拒否)だし、なんでもやりたくて、なんでもやってしまう。
そしてふと我に返り、リーダーとして考えなくちゃいけなさげなことを考えて、考えなくちゃいけないって自覚してるんだけどダメなんすよねーという自分を自覚したりもしている。
イチロウ君はブログで、自身のインド旅行記を大河ドラマばりな展開で発表しているのだが、これが面白い。
ギャラを支払える立場にあったら原稿を頼みたいくらいの書き手ぶりである。
って、言葉の選び方の話になった。
デザイナーまたは編集者または印刷所のオペーレーターが手ェ抜いたせいで、
こんにちは
。
とか
おやすみなさい
、
とか、行のアタマに読点句読点が来てるのって許せないよね。
って、意見が一致した。
イチロウ君が音楽を作る時は、どうやって言葉を選んでいるんだろう。
「ブログや個人的な日記、フリーペーパーの連載とかで選んでいる言葉と、音楽に乗せる言葉は違うんです」
日本語はロックに乗せづらい言葉だという。
でも、その乗せづらさを打破したアーティストもいる、と。
タンクにアザラシの親子のステッカーが貼ってある。
前のオーナーが貼ったものを放置しているんだろう。
と思いきや。
「変なステッカー……」
自分で貼っておきながらツッコむイチロウ君。
いや。
ンなこたぁない。
タンクにYAMAHAのステッカーを貼ろうって思う気持ちより、アザラシの親子のステッカーを貼ろうって思う気持ちのほうが世界を変えそうな気がする。
アザラシ親子ステッカーのタンクへの乗せづらさをひっくり返したイチロウ君には、日本語のロックへの乗せづらさもひっくり返していただきたい次第なのである。
なにげに読み進めていると突然「僕はドブの水を飲んだことがある」なんて衝撃の告白が飛び出したり、そうか、インドって自分史上最汚(なんて読むのか)のトイレに出会える国なんだ、と勉強になったりするイチロウ君のインド旅行記。
志村けん、ジャック・ニコルソン、哀川 翔、各種じじい、面と向かって「あなたは絶対に天国には行けないわ!」と言う少女等、イチロウ君の行く手に次々と現れるキャラクターがいちいち素敵な上、暴力的な文字量で読み応えも抜群なので1日1話な感じでご覧ください。
http://ichirowani.jugem.jp/
