君はバイクに乗るだろう VOL.5 |

夏の始まり。
夏の空なら、雲と青空が半分半分で太陽が隠れてる空が好きだ。
僕は直射日光に弱い。
それは小学生の頃から薄々気づいていた。
夏の終わり。
同じように海で遊んだ友達は小麦色になっているのに、僕は真っ赤になって、特に肩が真っ赤っかになって、「痛っ! しみる〜」とか言いながら風呂に入って、皮がボロボロ剥けるだけだった。
ちょびちょびとしか剥けない皮もあれば、人に見せたくなるくらいにビロ〜ンとでっかく剥ける皮もある。
皮は、肌は、季節の変わり目を雄弁に語る。
バイクに乗っていると、自分だけの季節の始まりと終わりを肌で感じられる。
あ……夏になった。
今から夏。
誰にも教えないけど俺的に夏。
バイクの上で季節を決める。
もう始まってますか、君の夏は。 (総合司会・坂下浩康)
