更新後記 VOL.119 |
バイクに乗り出したばかりのつるつるの若者を紹介してけろ。
つってちょいちょい甘えているヒロ君のお店(http://www8.plala.or.jp/LEFT-HAND/)に久しぶりに立ち寄った。
おざーす。
ヒロ君は見覚えがあるトライアンフをイジっていた。
これ、もしかして角川さん(仮名)の?
そうですよ。
手放したって聞いた気が……。
そうなんすよ。引き上げの時はちょっと切なかったなあ。インディアン買ったみたいです。
自由だな。
ヒロ君が入れてくれたコーヒーを飲みながら、雑誌版『君はバイクに乗るだろう』第2号の具体的な進行状況についてひとしきりブチまけたりしていると、ひょんなキッカケで「俺、結構胃が弱くて……」「俺も俺も〜!」って話になった。
キッカケはひょんなので、なんでそんな胃弱トークが始まったのかはまったく思い出せない。
あるあるある!
ヒロ君とお腹の急降下自慢、早い話がうんこ漏らしあるあるを語り合っていると入り口で声がした。
「すいませーん。今日は廃バッテリーは……」
1人のオジさんが顔を出した。
バッテリーとかタイヤとか工業系の廃品回収の人なのかな。
…………ん?
あっ!
オジさんの顔には、ヒロ君がイジっていたトライアンフほどじゃないけど見覚えがあった。
ガラガラ。こんちは〜。から「今日は廃バッテリーは……」って流れもうっすら記憶に残っている。
約5年前。
ヒロ君と俺は、今日みたいな感じでコーヒーを飲んでいた。
お店の近くでヒロ君とトライアンフを撮って、それからお店に移動して撮って、撮り終わって、お疲れ様でしたと。
廃バッテリーのオジさん、あの時も来たよ!
あの顔あの声あのハゲ方!(←正直、声までは覚えてなかったけど弾みで)
オジさん、元気だったんだね!
うれしいよ!
って、俺はオジさんに駆け寄って握手するでもなく心の中で思いながら、いつだか北川さん(http://funtech.jp/)のお店で遭遇した謎のケミカル商人のことを思い浮かべていた。
2人のオジさんは、そこはかとなく……いや、そこはかとなくどころじゃなくてバリバリの哀愁と、冬の夕暮れの公園で誰も乗ってないブランコが木枯らしでぶらぶら揺れているような切なさを全身にまとっていた。
演歌で、ワンカップで、軽い気持ちで今に至る経緯を聞こうもんなら3時間ぐらいノンストップで語られそうな雰囲気の2人。
でも、オジさんも、支えてるよ!
支えてるじゃないか!
と、妙に感動。
レディース & ジェントルメン & ザス!
いつも。
ときどき。
今日初めて。
すべてひっくるめて、読んでいただきありがとうございます。
バイク界、深し。(総合司会・坂下 浩康)
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