榊原 政人 & HONDA CB750FOUR K2(2010 1018) |
Q2:「バイクってサイコー!」って思った時。
Q3:史上最悪の出来事は?
★ 1 ★
GT750。
朝、現場に向かう父。
大きな背中越しのGT750。
すべてが夢のように見えた流れる景色とオイルの匂い。
子供の頃に影響された仮面ライダー、キカイダー。
中学生の時に観た『マッドマックス』にはそりゃ〜刺激されました。
そして青年期。
友 仲間 麝香の香り。
クリームソーダ コーム トライアンフ。
ジーンズ 革ジャン。
ツイスト テディーボーイ 山ちゃん。
ブラックキャッツ STRAY CATS リーゼント。
old days THE MACKSHOW バイクメ〜ン。
★ 2 ★
18時間かけ、疲労困憊で淡路島入り。
シーズンオフなキャンプ場で崩れながら飲んだ酒の美味さと地元の人の温かさ。
どこまでも続く海沿いの道。
眼を細めないと眩しいくらいのキッラキラした海面と島の深い深い緑を深呼吸して腹いっぱいに喰らった時。
島沿いのルートは当然ながら永遠に続きますわな、この景色。
こん時は気持ち良かった〜!
あとはR1から西湘バイパスに入った時、左の視界に一気に広がる海の青さ。
こいつもたまらん!
興奮してスロットル全開です。
「そら、お前ら突っ込め〜!」みたいな。
★ 3 ★
息子の切ない涙。
親である限り、切なくなる瞬間です。
まして原因が俺ならば……。
あ……バイクとは関係ないですね。
まぁ、楽天的なんで最悪って思ったことはありません。
基本的にはすべてがプラスに転じます、このCBもそうなんですが。
個人売買で買って引き取った後、2回またがっただけで焼きつきおこしてエンジンOHで70万の出費……痛かった!
けど、これも出会うための縁だどプラスに考えました。
あえて言うなら、自分のCBに対する勉強不足と浅はかさに改めて「最悪…、俺」みたいな。
押忍。
★ ★ ★
「ほんじゃ行きましょうか!」
くいっ。
と、午前10時の新目白通り沿いで榊原さんは言うのだった。
くいっ。
ってのは「一杯行きますかポーズ」
あのポーズで「くいっ」てエア飲みしてるのって、基本おちょこだよね。
日本人はあのポーズをいつからやってるんだろうか。
少なくとも『必殺仕事人』で中村主水がやってた気がするんで、かなりの伝統があると思われる。
しかしあれを、土曜日の夕暮れ時の田園都市線の上り電車に二子新地あたりから荷物をたくさん抱えて和式便所みたいなカタチのサンダルを履いて乗ってくる多摩川バーベキュー終わりの大学生どもが、いつも飲み会前にやっているとは思えない。
もしかしたら榊原さん(俺もか)あたりが「一杯行きますか」ポーズをうれしそうに駆使する最後の世代なのかもしれない。
そう思うとあのポーズ、なかなか奥行きがあって、いいじゃない。
つかなんで榊原さんが午前10時からそんなことを言ってくるのかというと、午前3時に起きて仕事をしていたからである。
帳簿とか、経理的な。
歌舞伎町の『bar WELL 4.8』
榊原さんのBARだ。
お店は午後8時から朝までやっている。
通勤ラッシュにもまれ、学校に向かう学生の波にさからって家に帰って朝の光の中で晩酌をする、つか晩じゃないから朝酌つの?
だから午前10時はいつもなら「おやすみなさい」的な時間なのだ。
しかし、その酒臭いわけでもないのに明らかに酒が好きそうな雰囲気はどこで培われたのだろう。
原因は少年時代だった。
榊原少年には行きつけの焼き鳥屋があったのである。
生意気すぎるにも程がある小学生じゃないか。
学校が終わると榊原少年は一目散に焼き鳥屋に向かう。
「よっ」
少年が「よっ」つってノレンをくぐるとは思えないけど、とにかくノレンをくぐる榊原少年。
店内には仕事を終えたオッサン達。
オッサン達のほろ酔い目線を浴びながら、少年はおもむろにポケットからヨーヨーを取り出した。
「はいっ! 犬の散歩!」
「おー、オニイちゃん上手いねえ、焼き鳥食べな」
そこはお父さんの行きつけの焼き鳥屋。
焼き鳥を食べていると、仕事を終えたお父さんがやってくる。
まあたぶん、相当な名物親子だわなあ(in 新小岩)
やがて榊原少年は、お客さんには各種アルコールのみならず、バイクの免許もススメまくるBARのマスターになった。
立派なもんである。
ちなみにメニューにはないみたいだけど、ヨーヨーを見せたら焼き鳥出してくれるかもです(どんなBARなのか?)
歌舞伎町『bar WELL 4.8』(通称「部室」)
http://www.wellbara.com/index.html
榊原さんの酒追いブログ『ボチボチいきましょう!』
http://ameblo.jp/wellbara/